本部会館の御本尊の御前で開かれる総幹部会はこれで二回目ですが、本日の総幹部会もまことに熱烈、一人ひとりの登壇も素晴らしい。大感動いたしました。
ところでこの本部会館は凄く換気が効いてますね。寒かったですか。新鮮な外気がどんどん入ってくる。今のコロナに合わせて作ったみたいです(大笑)。
心配になってみなさんの顔を見ていたが、少しも寒そうじゃない。私だけ寒いので(笑)、懐が寒いからかと思った(爆笑)。
本部会館は、大勢集まっても少しも空気が汚れない。そういう造りになっているのです。今、この構造が役に立って来たこと、有難いと思っております。
さて、広宣流布の決戦場たる二〇年代は、冒頭から新型コロナが猛威を振るい、国中が怯えておりますが、その中で、さきほど発表のごとく、この二・三・四月法戦、三万二九五名の大法弘通が成し遂げられたこと、ただ驚き、ただ感激であります。
全顕正会員の弘通の赤誠、その姿を思い浮かべれば、ただ胸が熱くなってまいります。
いま日本国を打ち覆う総罰を見て、ますます広宣流布の決意に立っているのは顕正会だけです。これ顕正会が御遺命を守り奉った真の仏弟子、地涌の菩薩の大集団なるがゆえであります。
この四月、大聖人様の立宗における金剛のような不退の大誓願を拝して、一分でも応え奉ることができたと思えば、ただ有難さでいっぱいであります。
それにつけても、新型コロナウィルスの猛威は凄まじいですね。今や全世界に蔓延して多くの人命を奪い、さらに世界経済をも崩壊せしめんとしている。
しかし大聖人御在世には、もっと激しい大疫病が二度も発生しているのです。
その第一回は、立正安国論を著わされる直前の正嘉のころ。二度目は、出世の本懐をお遂げあそばす弘安の初期。正確にいえば建治三年から翌弘安元年・弘安二年にかけての三ヶ年です。
この疫病がどれほど強烈なものであったか――。
弘安元年六月の日女御前御返事には、次のように仰せられている。
「今、日本国の去年今年の疫病と去ぬる正嘉の疫病とは、人王始まりて九十余代に並びなき疫病なり。聖人の国にあるをあだむゆへと見えたり。乃至、日本国の一切衆生すでに三分が二はやみぬ。又半分は死しぬ」と。
日本国中の三分の二が感染し、半分は死んだとの仰せ、その凄まじさがよくわかりますね。
さらに弘安二年十月一日にお認め下された出世本懐成就御書には、次のごとく仰せられている。
「末法の法華経の行者を軽賎する王臣・万民、始めは事なきやうにて終にほろびざるは候はず。乃至、罰は総罰・別罰・顕罰・冥罰四つ候。日本国の大疫病と、大飢渇と、同士討ちと、他国より責めらるゝは総罰なり」と。
いいですか。日蓮大聖人は、三大秘法を以て末法の全人類を仏に成さしめて下さる大慈大悲の御本仏であられる。
しかるに、当時の日本国の国主および民衆は邪法の悪僧どもに唆されて、この大慈大悲の御本仏をかえって憎み、国中が悪口罵詈し、ついには流罪・死罪に処した。恐れ多くも大聖人様の御命を奪わんとしたのです。
これを見て、宇宙的力用を以て御本仏を守護し奉る梵天・帝釈・日月・四天等の諸天は、厳然とこの謗法の国を罰した。それが「大疫病と、大飢渇と、同士討ちと、他国より責めらるゝ」という総罰なのです。
この中の「大疫病」とは申すまでもない、ウィルスによる大感染症ですね。
「大飢渇」とは、大飢饉で飢えること。現代で言えば、経済崩壊によって国民の生活が成り立たないのも、この「飢渇」に入る。
「同士討ち」とは内乱。当時、北条一門の中で内乱が起きている。
「他国より責めらるる」とは、まさしく他国から侵略されること。当時、誰人も予想すらできなかったが、大聖人ただ御一人、立正安国論においてこの他国侵逼を厳然と御予言された。その御予言は一分も違わず、大蒙古が海をわたって襲来しているのです。
まさに大聖人様の仰せのとおりに大罰が現われている。これが御在世における総罰であります。
そしてこの総罰、すなわち「大疫病と、大飢渇と、同士討ちと、他国より責めらる」が、いま再び日本に現われつつある。これこそ「広宣流布いよいよ近し」の前相であると、私は確信しております。
いいですか。大聖人様は、流罪・死罪の大難を耐え忍ばれて、成仏の大法たる三大秘法を日本国に留め置き下された。これ大慈大悲のゆえです。
だが日本一同は、この大恩徳まします日蓮大聖人を未だに信ぜず、背き奉っている。その間、すでに七百年。もういつまでも、このようなことは許されない。「法に過ぐれば罰あたりぬるなり」(下種本仏成道御書)とはこれです。ゆえにいま総罰が現われるのです。
しかし日本一同の罪よりもっと重大な悪事がある。それが正系門家の御遺命違背です。
一国の謗法を諫めるべき正系門家が、あろうことか、大聖人様の唯一の御遺命たる国立戒壇建立を抛ってしまったのです。
どのように抛ったのか。重ねて言います。
政治野心に燃える池田大作は「国立戒壇は選挙に不利をもたらす」として、国立戒壇を否定した。「国立戒壇など御書にない」などと彼が言い出したのは、昭和三十八・九年のころからです。
そして時の貫首・細井日達は、この池田にへつらって「国立戒壇否定」の大悪に与してしまった。また当時 教学部長だった阿部日顕も、二冊の悪書を書いて池田の謀りを助けた。
かくて正系門家から「国立戒壇建立」の大事な御遺命は、完全に消滅してしまった。
そのうえ今や学会は、「本門戒壇の大御本尊」をも捨て奉り、宗門はこの大御本尊を営利の具として、法華講員に登山を強要している。
まことに不敬の限り、恐れ多い限りであります。
正系門家のこの濁乱こそ、まさに日本が亡ぶ根本原因なのであります。
大聖人様は富木殿御返事に
「仏法は体のごとし、世間は影のごとし、体曲れば影ななめなり」と。
また「法門申さるべき様の事」には、伝教大師の正系門家・比叡山の濁乱にこと寄せて、仏法と国家の安危について次のごとく仰せられている。
「仏法の滅不滅は叡山にあるべし。叡山の仏法滅せるかのゆえに、異国 我が朝をほろぼさんとす」と。
この御意を、末法の下種仏法に約して拝し奉れば次のようになる。
「仏法の滅不滅は富士大石寺にあるべし。大石寺において国立戒壇の御遺命消滅するゆえに、他国この日本を亡ぼさんとす」と。
正系門家が日蓮大聖人の唯一の御遺命に背いて、日本が傾かぬはずがない。日本が亡びぬ道理がない。その前相として、いま諸天の治罰たる総罰が現われて来たのであります。
見てごらんなさい、新型コロナウィルスの急速拡大を――。
あっというまに全世界に蔓延し、今や世界経済を崩壊せしめんとしているでしょう。
今月の14日、国際通貨基金(IMF)は最新の世界経済の見通しを発表したが、それによると、2020年の世界全体の成長率は前年比で「3・0%減」になるという。1月の予測では「3・3%増」だったが、今回はこれを大きく下げているのです。
またこうも言っている。
「新型コロナウィルスの感染拡大により、世界経済は100年前の世界大恐慌以来、最悪の危機に直面している」と。
現在の世界経済はグローバル化によって一体化している。それが、新型コロナウィルスの感染拡大で一気に凍りつき、「需要」と「供給」が同時に破壊されたのです。未だ曽てない経済収縮が始まって来たのです。
いま米国産WTI原油の先物価格がマイナス価格になった。マイナス価格とは、石油を買ってくれたら逆におカネをくれるということです。このようなことは、史上初めてです。これも経済が収縮したことによる。
もしこの感染拡大が長引けば、まさに「コロナ大恐慌」となる。100年前のあの世界大恐慌を超えるような、未だ曽てない「コロナ大恐慌」が始まるのであります。
いま各国で雇用問題が深刻になって来ましたね。
新型コロナの感染者が50万人を超えてきた米国では、すでに大規模な解雇が広がり、失業保険の申請は直近1ヶ月で約2200万件に膨らんでいる。米国の労働人口は1億6千万人ですが、近き将来、3人に1人が職を失う可能性があるとさえ、伝えられております。
この雇用不安が、発展途上国といわれる中南米・アフリカ・東南アジア等に広がれば、世界は一気に不安定化する。ここに争乱が起きてくるのです。
新型コロナの感染拡大は本年1月から始まったのですが、では、それまでの世界経済はどのような状況だったのかと言うと――
12年前の08年にリーマン・ショックが起きた。これはリーマンブラザーズというアメリカの名門投資銀行が経営破綻したことが引き金となった金融危機です。
このとき各国政府はこの危機を乗り越えるために、中央銀行が前代未聞の金融緩和を断行した。かくて史上初といわれる異常な低金利時代が出現した。
その結果、だぶついたカネが投機対象を求めて世界をさまよい、株式・債券・不動産市場に流れ込み、バブルを形成した。だが、膨れすぎた風船は必ず破裂するように、バブルは必ず破裂する。その前段階として、世界経済は昨年後半から逆回転を始め、下降局面に入っていたのです。
そのところに、本年1月、新型コロナが突如発生して世界に広がり、いままさに「コロナ大恐慌」が始まらんとしているのです。
世界の投資家と称する者たちは「おいしい投資先」を血眼になって探している。この姿はまさに餓鬼界そのものです。
この貪欲に付け込んで、アメリカ・ウォール街の頭のよい連中は「金融工学」と称するインチキ数学を使って「デリバティブ」すなわち金融派生商品を生み出した。
これはどんなものかと言うと、投資した額の何倍・何十倍の賭けをする。つまりハイリスク・ハイリターンです。危険も多いけれど、ひとたび儲かれば大きいという、大博打的な金融派生商品です。
いま世界中のデリバティブの総額はどれほどになっているかというと、驚くなかれ、6京円にも上っているのです。
先般の総幹部会で私は、世界中の政府、企業、金融機関、家計の借金総額は「2京7千兆円」と言いましたが、それと比べても、6京円とはたいへんな金額ですね。京は億の1億倍、兆の1万倍です。まさに「6京円」とは、文字どおり天文学的数字です。
もしこの6京円のデリバティブが、今後二度三度と起こるであろう世界同時の株・債券・不動産等の大暴落を機に爆発したら――世界経済はおしまいになる。
まさに餓鬼界の限りない貪欲が招く悲劇が、いま起こらんとしているのです。
曽谷殿御返事に仰せの
「飢渇は大貪より起こり」とは、まさにこのことであります。
この飢渇、すなわち現代における経済崩壊の引き金が、新型コロナであったのです。
そして、この新型コロナを日本に感染拡大させた最大の責任者は誰かというと、私は安倍晋三総理だと思っております。
それは、中国の春節に当る本年1月に、92万人の中国人の訪日を安倍首相が許したからです。
当時、コロナ感染者は、世界の中で中国人以外にはなかった。これを水際で止めておけば、日本国内の新型コロナ流行は回避できたに違いない。少なくともここまで感染拡大はなかった。
しかし安倍首相は習近平にへつらうあまり、春節にかこつけて、中国人の多数訪日を、許すというよりむしろ奨励したのです。
中国の武漢で新型コロナが発生したのが昨年11月。そして武漢市は封鎖された。日本で発病者が初めて公式に発表されたのが1月16日。このときすでに安倍首相は、このウィルスがいかに危険であるかを知っていたに違いない。
ところが安倍首相は1月24日、在中国・日本大使館のホームページにおいて「春節に関する祝辞」を次のようにアップしていた。
「多くの中国の皆さまが訪日されることを、楽しみにしております」と。このように、日本への来訪を笑顔で奨励していたのです。
かくて本年1月の訪日中国人の数は92万4800人(日本政府観光局)の多きに上った。このうち北海道まで足を延ばした中国人も多くいた。北海道の感染が列島の中でひときわ目立っていたのはこのためです。
日本の感染者数は隠されている。実態はこの数十倍とも百倍とも言われ、今後の爆発的感染がいま危惧されている。
中国にへつらうあまり、これを水際で止めなかった安倍首相の罪科は重大である。私は内閣総辞職にも値すると、思っております。
ついでに言えば、福島原発事故においても安倍首相の責任は重大であった。
原発事故の5年前、共産党の吉井英勝衆議院議員は、日本の原発が地震や津波で冷却機能を失う可能性があることを、再三にわたって追及していた。この吉井議員は京都大学・工学部原子核工学科出身の専門家です。
そして第1次安倍政権が誕生した3ヶ月後の12月13日、吉井議員は「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問主意書」なるものを、政府宛に提出している。
その中では、「電源喪失によって原子炉が冷却できなくなる危険性」を、強く指摘していた。
ところが安倍首相は、質問には何ひとつまともに答えず、平然とデタラメな強弁を並べた答弁書を作った。
そしてその後、福島原発は世界を震撼させるような重大事故を起こすに至ったのです。しかもその最大の原因は「バックアップ電源の喪失」だったのであります。
もし安倍首相が、吉井議員の「非常用電源喪失に関する調査や対策強化」の求めに対して、真摯にバックアップ電源を検討して、諸外国並みに4系列などに増やす対策を講じていたら、福島原発の事故は起きなかったに違いない。
何もしなかったということは、総理大臣として「不作為の違法行為」ではないか。しかるに彼は、オリンピックの招致に際しては、臆面もなく「アンダーコントロール」などと叫んで世界を騙していたのであります。
さらに安倍首相は、中国の習近平国家主席を「国賓」として招待しようとしていた。幸いこれは未然に防がれたが、もしこれが実現していたら、米国と中国の狭間にある日本は、中国共産党の策略にまんまと嵌るところであった。
さらに安倍首相の何よりの無責任は、すでに幾たびも私は指摘しているが、日本を世界一の大借金国家にしてしまったことです。このことにより、日本はいま国家破産寸前の状態に陥っているのです。
第2次安倍政権が発足する直前の2012年12月の総選挙において、彼は選挙演説でこう叫んでいた。
「景気をよくするために、建設国債をどんどん発行して日銀に買い取らせる」と。
しかし実際には、建設国債ではなくて赤字国債をどんどん発行して日銀に買い取らせていた。
つまり政府の財政赤字をすべて日銀に肩替わりさせたのです。日銀は政府の下請けとなってお札をどんどん印刷しては、政府の借金の証文である「国債」を買い取っていたというわけです。
かくて際限なく国の借金は膨らんで、今や1267兆円という世界第1の借金国家になってしまった。
この借金の対GDP比は238%。日本は昭和20年に敗戦によって国家破産に陥ったが、そのときの借金総額のGDP比は204%です。現在の日本はすでにこれを大きく超えて238%です。いつ国家破産してもおかしくはない。
そのカギを握っているのは日銀です。日銀がいつまで保つかにかかっているのです。
まもなく日本の国債を世界が信認しなくなる。そうなれば国債は暴落して金利が暴騰する。円も暴落してハイパーインフレとなる。かくて国家破産が起こるのです。このとき国民は、インフレと重税で塗炭の苦しみを受けるのであります。
だが安倍晋三は、この破局がやがて来るのを知りながら、ただ政権の人気取りのために、デタラメな借金政策を進めて国民を騙している。こんな無責任は断じて許されない。
さらに安倍政権のデタラメを列挙すれば、「森友問題」、「桜を見る会」、「黒川東京高検・検事長の定年延長問題」、「河井案里夫妻への1億5千万円送付問題」といい、枚挙にいとまがない。
そして仏法の上から見れば、安倍政権の最大の悪行は、極右団体の「日本会議」や「神社本庁」と結託して、日本を「神の国」にしようとしていることです。すなわち天照太神を日本国の本とする「国家神道」を復活させようとしているのです。
その理念が説かれているのが明治の「教育勅語」です。
教育勅語と森友問題との関連に少し触れておきます。森友問題が起きた根源もここにあるのです。
森友学園では幼稚園の児童に「教育勅語」を暗唱させていた。「朕惟うに、我が皇祖皇宗、国を肇むること宏遠に…」との、あの長い教育勅語を暗唱させていた。
これを知った安倍首相は大いに感激し、森友学園の小学校設立に際して、10億円の国有地をただ同然で払い下げるよう指示したといわれる。
そしてこの不正が国会で追及されるや、彼は
「私や妻が関与していたら、総理大臣はもちろん、国会議員も辞める」
と開き直り、その裏で密かに財務省に公文書の改ざんをさせていたのです。
この改ざんを強要されて、最先端でこの実行に当ったのが、近畿財務局の上席国有財産管理官、赤木俊夫さんですよ。自責の念にかられて彼は痛ましくも自殺してしまった。しかし上層幹部は全員不起訴となって、今、のうのうとしている。これが森友事件であります。
また安倍内閣の閣僚のほとんどは「日本会議国会議員懇談会」に所属している。まさに安倍内閣は「日本会議内閣」なのです。
そして平成28年5月の伊勢志摩サミットでは、安倍首相は会議に先立ってG7の首脳全員を、天照太神を祀る伊勢神宮に招き入れ、「御垣内参拝」といわれる特別参拝までさせている。これ日本は「神の国」であることを意識しての所行であります。
いいですか。「仏は主君、神は所従」なのです。これを取り違えたら、国が亡ぶのです。
久遠元初の自受用身たる日蓮大聖人は、末法の全人類をお救い下さるために、この日本国に御出現あそばされた。この御本仏を守護し奉る善神が、すなわち天照太神なのです。
ゆえに天照太神は、日蓮大聖人の御出現以前に日本国の国主として出現し、その子孫たる歴代天皇は、ことごとく仏法守護の使命を有しているのであります。
見てごらんなさい。聖徳太子は日本に始めて仏法が渡って来たとき、日本古来の神々にこだわって仏法を排斥した物部と戦闘してこれを破り、始めて日本に仏法を確立している。
また桓武天皇は伝教大師に帰依して、比叡山に法華経迹門の戒壇が建立されるとき、これを外護している。
このように、仏法を守護して国家を安泰にすることこそ、日本の皇室の使命なのであります。
しかるにいま安倍政権は、主君たる御本仏日蓮大聖人を無視して、「神の国」を作らんとしている。諸天いかで怒りをなさぬ道理がありましょうか。
私は、いま正系門家の御遺命違背によって日本に総罰が現われているとき、同時に、政治の世界においても安倍政権が「神の国」を作らんとしていること、この符合に不思議を感じております。まさに悪に悪を重ね、非に非を増すものです。これが広宣流布の決戦場たる二〇年代の姿なのであります。
すでに「コロナ大恐慌」は始まっている。
前述のごとく、今や世界経済はグローバル化して一体となっている。そしてデリバティブの総額は前代未聞の6京円に達している。もしこのデリバティブが爆発したら世界経済は、そのとき終わるのです。
それは決して遠い先のことではない。早ければ今年を含めて一両年、遅くとも20年代半ばまでには起こると思われる。
このとき、世界中で企業倒産が続出し、街は失業者であふれる。国内は不安定になり、国家と国家の間でも不信と憎悪が増し、ついには核を用いての最終戦争が始まる。この「前代未聞の大闘諍」が起これば、このとき人類が絶滅する。これが広宣流布前夜の「総罰」であります。
これは「仏法より事起こる」の大難であれば、いかなる政治の力、経済の力も及ばない。またいかなる仏・菩薩・神々に祈るとも虚しい。
この大惨禍をお救い下さるのは、宇宙的力用を有する諸天に申しつける、絶大威徳まします日蓮大聖人ただ御一人であられる。
そして一切衆生は、この大闘諍の恐怖の中に、心の底から仏様を求めるのです。
「衆生に此の機有って仏を感ず」(御義口伝)
とはこのことです。
一切衆生は大災難の中に、日蓮大聖人の重き重き御存在を感ずる。そして仏様を求めるのです。
ゆえに撰時抄には
「前代未聞の大闘諍 一閻浮提に起こるべし。其の時、日月所照の四天下の一切衆生、或いは国を惜しみ、或いは身を惜しむゆえに、一切の仏・菩薩に祈りを懸くともしるしなくば、彼のにくみつる一の小僧を信じて、無量の大僧等、八万の大王等、一切の万民、皆頭を地につけ掌を合せて、一同に南無妙法蓮華経ととなうべし」と。
――一閻浮提の大闘諍が起こるとき、一切衆生は国の亡ぶ恐ろしさ、我が命を失う恐ろしさから、それまで軽んじ憎んでいた日蓮大聖人を命の底から信じて、頭を地につけ掌を合わせて、南無妙法蓮華経と必ず唱えるに至る――と御断言下されている。
いま、広布前夜の総罰は始まった。いよいよ日本一同がめざめるその時が、近づいて来たのであります。
このとき諸天は、大聖人様のお申しつけのままに大罰を以て一国を誡める。同時に顕正会は三百万一結して、全日本人に日蓮大聖人の大恩徳を教える。
そして大聖人様の大慈大悲のお力により、ついに日本国一時に信ずる時が来るのであります。
「ただをかせ給へ、梵天・帝釈等の御計いとして、日本国一時に信ずる事あるべし」(上野殿御返事)
とは、このことであります。
この大事な時に御奉公が叶うとは、顕正会は何たる宿縁でありましょうか。
学会・宗門は第六天の魔王に誑かされて、国立戒壇の御遺命を捨て、さらに学会はついに戒壇の大御本尊様をも捨て奉った。
顕正会は、御遺命のゆえに解散処分を受けるとも、戒壇の大御本尊様に対し奉る信心はいよいよ堅く、いよいよ澄み切っている。
もう顕正会以外に、大聖人様に応え奉る仏弟子の大集団はない。
顕正会の前進が遅れたら、大聖人様に申しわけない。
さあ全員で、共に明るく励まし合い、早く三百万を成し遂げ、大聖人様に応え奉ろうではありませんか。
以上。(大拍手)