きょうの総幹部会も、まことに素晴らしいですね。私は一人ひとりの登壇に胸打たれ、大感動いたしました。
その中に何人かの、臨終についての報告もありましたね。私は聞くたびに有難い思いになる。
我らごとき凡夫が、大聖人様のお力によって一生成仏を遂げさせて頂ける。何と有難いことか。
顕正会員は大聖人様の仰せのままの信心をするがゆえに、仰せのままの仏果を得させて頂ける。
そしてその証拠として良き臨終がある。それを聞くたびに、私は有難い思いでいっぱいになるのであります。
さて、広宣流布の決戦場たる二〇年代に突入して、世界の情勢は急テンポに変わりつつありますね。
わずか0・0001ミリの新型コロナウィルスが、あっというまに全世界に感染拡大し、9月19日現在、世界全体の感染者はなんと3000万人を大きく超え、死者も95万人に達した。
さらに欧州では、いま第2波の感染爆発が始まり、英国では、「もしこのまま推移すれば10月半ばには1日あたり新規感染者は5万人になる」と発表しております。
この大疫病は世界各国の経済を直撃し、日本も米国もEUも、20年度4月~6月期の国内総生産(GDP)は戦後最悪の下落になってしまった。いよいよ世界大恐慌が始まって来たのです。
このような事態になること、本年の初頭に誰人が予想し得たか。
ひとたび諸天が動けば、このように凡夫の思慮を絶することが起きてくるのであります。
そして今もう一つ顕著なことは、異常気象が地球規模になって来たことです。
ロシアのシベリア地方はなんと「10万年に一度」という高温に見舞われているのです。
シベリアのベルホヤンスクといえば「世界一の寒い町」と言われ、氷点下45度まで下がるのが常態といわれているが、今年の6月20日には、この町が38度という観測史上最高の気温を記録した。
もしこの異常高温が続けば、シベリアの多くの都市では、土台になっている永久凍土「ツンドラ」が溶けて、都市そのものが陥没し、崩壊してしまうという。
その一例が、今年6月に表面化した、ノリリスク郊外のディーゼル油・流出事故です。この地にある火力発電所から2万トン以上のディーゼル油が近隣の川に流れ出した。
プーチン大統領はこの重大事故の報告が2日遅れたことに激怒し、直ちに「非常事態宣言」を出している。これもツンドラが溶けて地盤が崩れだしたゆえの事故だったのです。
このシベリアの異常高温で、さらに心配されているのが森林火災です。
森林火災は今年の3月ごろから猛威を振るっているが、すでに昨年においても、シベリアの焼失面積は3万平方キロメートル、日本の12分の1相当が、焼失していたのです。
大規模な山火事はロシアだけではない。アメリカも同じです。アメリカでは記録的な熱波と旱魃が続いて、西海岸のカリフォルニア州・オレゴン州・ワシントン州の3州では大規模な山火事が発生し、現在も延焼中です。
カリフォルニア州では8月半ばに、なんと1万4000の落雷が起きて山火事が発生し、その焼失面積は、東京都の約6倍に当る1万2500平方キロに達している。オレゴン州の焼失面積は4000平方キロ、ワシントン州でも2500平方キロ以上が焼失したとのことです。
中国でも大雨により、長江の中流にある世界最大級の三峡ダムが決壊寸前の状態になっている。習近平国家主席も8月下旬、豪雨被害の地域を視察して対策強化を指示しているが、三峡ダムが未曽有の大災害を回避できるかどうか。いま世界中が見守っている。
日本でも、「数十年に一度」といわれるような異常気象が、このところ毎月のように発生していますね。
日本はこの天変に加えて、もう一つ心配なことがある。
それは首都圏直下と南海トラフの巨大地震です。これが発生したら、日本経済は止どめを刺される。そして亡国が一気に加速するのであります。
では、これらの天変地夭はなぜ起こるのか――。
仏法の上からこれを見れば、諸天の中では地球にもっとも強い影響力を持つ「大日天子」「大月天子」すなわち太陽と月の力用によるのです。
これら諸天は、御本仏日蓮大聖人の御意のままに、天変地夭を以て、日本および一閻浮提すなわち世界の人々を誡めているのです。
したがって、いま発生しているこれらの天変地夭こそ、日本および一閻浮提の広宣流布が、いよいよ近いことの前相・予兆であると、私は確信しております。
私は常に仏法の上から、広宣流布の上から、日本の状況を見つめておりますが、いよいよ二〇年代に突入して、その変化は急テンポであります。
安倍首相は7年8ヶ月の長きにわたって国政を私物化し、やりたい放題なことをやって来た。しかし本年に入ってついに行き詰まり、政権を投げ出さざるを得なくなった。
彼が辞任の理由としている健康問題などはただの口実に過ぎない。実には国政私物化による数々の「犯罪」ともいうべき悪事が表面化し、どうにもならなくなって来たので、突如として辞めたというのが真相です。
その悪事とは、世間で言われているものは次の4つですね。これを一口で言えば
「モリ・カケ・桜・河井夫妻問題」です。
参考のため、それぞれを簡略に説明します。
「森友問題」とは、国有地払い下げにおける不正です。
大阪の森友学園が経営する幼稚園において、園児に「教育勅語」を斉唱させるなどの愛国教育がなされていることを耳にした安倍首相が、これに共鳴して、約10億円の国有地を、ほとんどタダ同然で森友学園に払い下げたという事件です。
そして首相の妻・昭恵は、森友学園が設立予定の「瑞穂の国記念小学院」名誉校長に就任していた。しかも昭恵は秘書の谷査恵子に、国有地払い下げについての打診を行わせていた。
このことが、国会の予算委員会で野党から追及された。すると安倍首相は開き直って
「私や妻が、もし小学校の設立や国有地払い下げに関与していたら、総理大臣はもとより国会議員も辞任する」と大見栄を切った。
ところがその直後から、国有地取引の経緯を記した公文書の改ざんが、財務省で密かに行われていた。改ざんの中心部分は、昭恵夫人に関わる記載であった。
この改ざん作業をやらされた最先端の公務員が、近畿財務局の上席国有財産管理官の赤木俊夫氏です。不憫にも、彼は自責の念に耐えかねて、ついに2018年3月8日、自ら命を絶った。
そして今、赤木氏の妻・雅子さんが「公正な第三者の手で、なぜ自分の夫が自殺にまで追い詰められたのか、その真相を調査してほしい」として、裁判を起こしている。これが森友事件の概要です。
次に「加計疑惑」というのは、安倍首相が新たに設けた「国家戦略特区」という制度を利用して、40年来の親友・加計孝太郎が理事長を務める加計学園に133億円の税金を注入するよう不公正の便宜を図ったとされる事件です。まさに国政の私物化そのものです。
この事件でも、安倍首相の妻・昭恵が、加計学園の中の一校の名誉園長を務めていた。
次に「桜を見る会」問題とは何か。
そもそも「桜を見る会」というのは、さまざまな分野で功労があった人々を毎年春に、時の総理大臣が新宿御苑に招待して、その労をねぎらい功を称えるという公の行事です。昭和27年に吉田茂総理大臣によって始められたものです。
ところが、この由緒ある「桜を見る会」を、私利私欲のために汚れた行事にしてしまったのが安倍晋三です。
彼は己れの選挙区である山口県の後援会員約1000人を毎年招待したうえ、開催日の前日にはホテルニューオータニで夕食会まで開催していた。この費用はぜんぶ税金ですよ。
まさに内閣総理大臣がその地位を利用して、己れの選挙活動を血税で行なっていたということです。
この事件については、すでに弁護士・法学者等の941人が、「公職選挙法違反」「政治資金規正法違反」容疑で、刑事告発をしております。
次に「河井夫妻事件」というのは、昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる、河井克行と妻の案里の選挙買収事件です。
広島選挙区ではすでに自民党の有力候補が1人立っていた。この選挙区では自民党で2人立てることは無理とされていた。ところがその立候補者が安倍首相を批判していたことが安倍の耳に入り、この候補を落選させるために、河井案里を新たに立候補させたといわれている。
この選挙では、自民党から1億5000万円という巨額の選挙資金が案里側に提供された。
河井克行は妻の案里を当選させるため、広島県議や県内の市長・市議・地元政治家など計100人に票の取りまとめを依頼し、その報酬として現金2900万円を供与したとして、公選法違反の罪にいま問われているのです。
また妻・案里は、5人分計170万円の供与について、克行被告と共謀したとして、同じ罪で起訴されている。これが河井夫妻事件のあらましです。
ただしこの事件には、もう一つの問題が残っている。それは活動資金の1億5000万は誰の意志により河井側に渡されたのか。またその残金1億2100万はどのように処理されたのかが定かでないということです。この件については、今さまざまな噂が流れております。
以上が「モリ・カケ・桜・河井」事件の概要です。
これらはいずれも犯罪ですよ。しかも国民の血税を使っての犯罪なのです。
しかるに、これらが今まで不問に付されて来たのは、一に「官邸の用心棒・番犬」と言われた黒川弘務・東京高検検事長が、これを抑えて来たからに他ならない。
だが、賭けマージャンが発覚して黒川は辞職した。そうなれば、やがてすべてが表面化する。
またデタラメな異次元金融緩和によって、日本政府の借金は約1300兆円、GDPの2倍以上になってしまった。もう財政破綻は目前ということは、安倍晋三こそ誰よりもよく知っている。
かくて病気を口実に政権を投げ出してしまったものと思われる。
だが、私が安倍政権に対して最も許せないことは、国政の私物化などの世法上の問題ではなく、仏法上の悪です。
それは、この政権のめざすところが、明治の日本における国家神道を復活させ、日本を「神の国」にしようと企んでいたことです。
このことは、政権発足の始めから安倍首相自ら「日本を取り戻そう」、あるいは「戦後レジームを脱却しよう」などと叫んでいたことからもわかる。
また安倍政権が、日本最大の右翼団体「日本会議」や「神社本庁」と一体になっていたことからもわかる。
ゆえに第三次・安倍内閣では全閣僚20人中16人が「日本会議国会議員懇談会」に属し、19人が「神道政治連盟国会議員懇談会」に属していたのです。
さらに安倍首相は、平成28年5月に開催された「伊勢志摩サミット」において、会議に先立ってG7の首脳を天照太神を祀る伊勢神宮の奧に招き入れ、日本が「神の国」であることを強調していた。
いいですか。
この日本には、末法下種の御本仏・大慈大悲の日蓮大聖人がましますのです。
しかるに、この大事な御本仏を無視して、御本仏の所従であり守護の善神である天照太神を「日本国の本」とするところに主客転倒の謗法がある。神と仏を取り違えれば日本が亡ぶのです。
ゆえに私は平成29年から30年にかけて、8回にわたって総幹部会でこれを叫び、諫暁した。そして本年に突入して、ついに安倍政権は瓦解したのであります。
だが、後継の菅内閣は「安倍政治」をそのまま継承するとしている。
当然でしょうね。「モリ・カケ・桜・河井」などの犯罪において、菅は一緒にやって来た仲間、いや実行犯とも言える立場だったのです。
だからもろもろの悪事について「一切、再調査はしない」としている。
ゆえに今度の菅内閣を見れば、閣僚20人中18人が「日本会議国会議員懇談会」あるいは「神道政治連盟国会議員懇談会」に加盟しているし、菅首相自ら「日本会議国会議員懇談会」の副会長を務め「神道政治連盟国会議員懇談会」にも加わっている。
またこの菅政権には、「本門戒壇の大御本尊」を捨て奉った創価学会・公明党も、与党として加わっている。
諸天いかで、怒りをなさぬ道理があろうか。
ゆえにいよいよ亡国を招く内閣になること、必定であります。
このような政権が、広布の決戦場の二〇年代に符節を合わせて出てきたのも、時の不祥であると私は思っております。
いま日本の前途には三つの国難が待ち構えている。
それは、一には国家財政の破綻、二には巨大地震の発生、三には最も重大な他国侵逼であります。
財政破綻すなわち国家破産は、アベノミクスの異次元金融緩和がもたらしたものです。国の借金はすでにGDPの2倍を超えて1300兆円にまで膨らんでしまった。日銀は政府に言われるままにお札を刷りまくり、大量の国債を購入しては政府の財政赤字の穴埋めをして来た。
このようなデタラメがいつまでも続くわけがない。もう限界に達している。ゆえに遠からず財政破綻せざるを得ないのです。
また巨大地震については、平成23年3月11日、観測史上最大といわれる「マグニチュード9・0」の東日本超巨大地震が発生した。この地震により、それまで長期にわたって静穏だった日本列島が、いよいよ本格的な地震活動期に入った。この超巨大地震こそ、日本が亡国に向かう号鐘であったのです。
そしてこれよりいよいよ巨大地震の連発が始まるのであります。
いま刻々と迫りつつある地震については、全世界の地震を調査して権威といわれる、立命館大学特任教授の高橋学氏が次のごとく述べております。
「私は、あと数年以内に、相模トラフと南海トラフで、超巨大地震が発生すると考えている」と。これは容易ならざる予告です。
「相模トラフを震源とする地震」とは首都圏直下地震であり、「南海トラフの地震」とは駿河湾から九州沿岸にいたる広大な地域を襲う地震です。
この二つの超巨大地震が、「あと数年以内に発生する」と、高橋教授は断言しているのです。
私は仏法の上から、まもなく発生するこの二つの超巨大地震こそ「他国侵逼」の前相・予兆であると、確信しております。
折しも、米国と中国の深刻な対立が始まってきましたね。
アメリカは第二次世界大戦以後の覇権国です。経済力も軍事力も世界最強、世界を仕切って来た。ところが近年、その力に衰退が見えて来た。
一方、中国の軍事的台頭はめざましい。ここにアメリカは大いに危機感をいま懐き始めて来たのです。
9月1日、アメリカ国防総省は中国の軍事動向を分析した議会向けの報告書を公表した。それによれば
「中国は現在200数十発の核弾頭を保有しているが、今後10年間で保有数を倍増させる」
「また中国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)は、5年後には約200基まで増強され、米本土を直接脅かす恐れがある」
と報告している。
このようにアメリカは、中国の異常な軍事増強に強い危機感を懐いている。この危機感が、今の抜き差しならぬ米中の対決を生み出しているのであります。
この対決は、世界の覇権を賭した戦いであるから、やがて全世界を巻き込む。そして最終的には核兵器をも使用する大闘諍になるに違いない。
この大闘諍こそ、まさしく大聖人様が広宣流布の前夜に必ず起こると御予言された「前代未聞の大闘諍」(撰時抄)であり、「一閻浮提の中の大合戦」(四十九院申状)であります。
そしてこの大闘諍には、日本の存立がかかっている。だから重大なのです。
いいですか。
米・中対決の狭間で、日本は果して存立し得るのか。「米国に付くのか」「中国に付くのか」このことが必ず双方から厳しく求められる。
日本の立場からすれば、米国に付くのは当然です。しかし米国は日本を守ってくれるのではない。自衛隊を尖兵として戦わせるのです。そうなれば中国は日本を核攻撃して潰滅させる。
またもし中国側に付けば――このことは考えにくいが、今度の菅政権を誕生させた自民党の実力者は二階俊博幹事長ですよ。彼は親中派・媚中派などと言われているが、そのような生易しいものではない。もっと深く深く習近平の中国に関係している。そのような怪物が菅政権に圧力をかければ、政権も無下にはできない。必ず影響を受ける。
そのとき日本は割れる。中国に付くか、アメリカに付くかで争いが始まる。これが御書に仰せの「同士討ち」です。財界の中でも、貿易上の利点から親中派・媚中派は相当にいる。そこで国論は二分して、「どしうち」ののち、いよいよ他国侵逼が起こるのであります。
まさしく日本は寿量品の「自惟孤露・無復恃怙」になってしまうのです。
なぜこのような惨めな姿になるのか――。
それは、この国に大恩徳の日蓮大聖人ましますにもかかわらず、一国は未だ信ぜず背き続けている。
さらにそれより重大な失は、仏法を以て国を救うべき正系門家が、あろうことか国立戒壇建立の御遺命に背き、そのうえ学会は戒壇の大御本尊をも捨て奉り、宗門は反学会闘争のため、戒壇の大御本尊を敵視する身延派とも手を組んだ。
このような日本が、米・中対決の狭間で存立することは不可能になる。
たとえ中立的立場を取って自衛力を増強するとも、所詮、諸天の守護がなければ、まして諸天の責めであるならば、いかなる国防のための軍備も虚しくなる。
「夫れ運きはまりぬれば兵法もいらず」(四条抄)とはこのことです。
また撰時抄には
「設い五天のつわものをあつめて、鉄囲山を城とせりともかなふべからず。必ず日本国の一切衆生兵難に値うべし」と。
さらに下山抄には
「真の天の責めにてだにもあるならば、たとひ鉄囲山を日本国に引き回らし、須弥山を蓋いとして、十方世界の四天王を集めて波際に立ち並べて防がするとも
法華経の敵となり、教主釈尊より大事なる行者を、法華経の第五の巻を以て日蓮が頭を打ち、十巻共に引き散らして散々に踏みたりし大禍は、現当二世にのがれがたくこそ候わんずらめ」
と仰せ給うておられる。
―まことの諸天の責めであるならば、たとえ鉄囲山を以て日本国を囲むようなさまざまな防衛努力をしたとしても、亡国を免れることはできない――と。
御文中の「教主釈尊より大事なる行者」との仰せは、釈迦仏よりも勝れたる久遠元初の自受用身、末法下種の本仏たる日蓮大聖人、との御意であります。
この大事の御本仏を、平左衛門は兵士たちに狼藉せしめた。平左衛門の一の朗從・少輔房は、大聖人が懐中しておられた法華経第五の巻を以て、恐れ多くも大聖人様の面を打ち奉った。それを見て、多くの兵士どもも法華経の十巻すべてを引き散らして踏みつけた。そのうえで平左衛門は竜の口において、御頸を刎ね奉らんとしたのです。
この大禍は「現当二世にのがれ難し」と。御本仏の御頸を刎ね奉るという罪は、大罪の中の大罪、これより大きな罪はない。よって「現当二世にのがれがたし」と仰せあそばす。
「現当二世」とは、今生と後生の意と共に、ここでは、御在世と未来日本国にわたるとの御意であります。
すなわち、御頸刎ね奉るの大罪により、御在世には大蒙古の責めの大罰を受け、未来には「前代未聞の大闘諍」に巻き込まれて国が亡ぶということです。
だが、大聖人様の大慈大悲たるや、御在世には、大蒙古の責めを以て日本国の一切衆生に改悔の心を生ぜしめ未来に仏に成る種を下し給うた。これが御在世における逆縁の広宣流布です。
そして未来には、「前代未聞の大闘諍」起こるとき、いよいよ順縁広布をあそばす。すなわち「前代未聞の大闘諍」の恐ろしさから、いよいよ日本一同が、大聖人様の大慈大悲・大恩徳にめざめるのです。これが順縁広布であります。
ゆえに撰時抄には
「前代未聞の大闘諍 一閻浮提に起こるべし。其の時、日月所照の四天下の一切衆生、或いは国を惜しみ、或いは身を惜しむゆえに、一切の仏・菩薩に祈りを懸くともしるしなくば、彼のにくみつる一の小僧を信じて、乃至、皆頭を地につけ掌を合せて一同に南無妙法蓮華経ととなうべし」と。
また上野殿御返事には
「ただをかせ給へ、梵天・帝釈等の御計いとして、日本国一時に信ずる事あるべし」
と御断言下されている。これ順縁広布の時の姿であります。
このとき、大聖人様は諸天に申し付けて全日本人が信ぜざるを得ない客観情勢を作らしめ、同時に、無数の地涌の菩薩を召し出だして一国を諫暁せしめられる。
この地涌の菩薩の大集団こそ、顕正会であります。
学会と宗門は広宣流布の前夜になって、信心薄きゆえに第六天の魔王に誑かされてしまったのです。
見てごらんなさい。
池田大作は政治野心のゆえに、「国立戒壇は選挙に不利」と見るや忽ちに国立戒壇を捨てて偽戒壇・正本堂を建て、これを「御遺命の戒壇」と偽った。
そして「時の貫首」は、学会の権力を恐れ金力にへつらうがゆえに、池田大作のこの大それたたばかりに全面協力してしまった。
これらの輩は、大聖人の御眼を恐れない。大聖人様を忘れている。だからこのような大それた師敵対ができたのです。
顕正会は一念も大聖人様を忘れ奉らず。常に「大聖人様ここにましませば何を命じ給うか」を信心の耳で聞き奉り、一筋の御奉公を貫いてきた。これが顕正会の行動原理であります。
ゆえに学会・宗門の御遺命違背を見ては、諫暁に立ち上がった。そして信徒団体としては死罪に等しき解散処分を受けた。だが潰れもせず、当時わずか一万二千の顕正会は、ついに今、二百二十万余の仏弟子の大集団になった。
この不思議、ただただ大聖人様の御守護によるのであります。
大聖人様は開目抄の御意を一言で示し給うて云く
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし。譬へば宅に柱なければたもたず」と。
今の日本には柱がない。だから今、刻々と亡国が迫りつつあるのです。
日本の柱は、国家権力も御頸切れずの絶大威徳まします、日蓮大聖人ただ御一人であられる。
そして、大聖人様は大慈大悲を以て、日本および全世界の人々の成仏のために「本門戒壇の大御本尊」を日本に留め置き下された。
早く全日本人に、日蓮大聖人の大慈大悲と大恩徳を教え、御遺命の国立戒壇を建立しなければならない。これが顕正会の唯一の使命であります。
御遺命に背いた学会・宗門には、すでにこの資格も力もない。
正系門家の中で、いや日本国の中で、大聖人様に忠誠を貫く仏弟子の大集団は、顕正会以外にはあるべくもない。
さあ、本年の最終法戦、全員の信心の赤誠を以て、何としても二二二万を大きく突破し、ただただ大聖人様に応え奉ろうではありませんか。
以上。(大拍手)