きょうの総幹部会もまことに感動的ですね。一人ひとりの登壇が信心の赤誠と広宣流布の大情熱に満ち、何と有難い話が続くのかと、私は感動して聞いておりました。
いま濁悪の日本国の中で、大聖人様を恋慕渇仰し奉る、これほど清らかで素晴らしい集会がどこにありましょうか。
そして先ほど学会から入会した人の話を聞いて驚いた。正本堂の造りのことですが――
「座席から、戒壇の大御本尊様を見下ろすようになっている」と。
このような造りをするバカがどこにある。
ひれ伏して拝すべき大御本尊様を凡夫が見下ろす。
これこそ、第六天の魔王その身に入った者が造った建物なのです。
池田大作はただ自分の名利だけ。「世界一の絢爛豪華なものを造った」と。
何を申すか。建物に何の価値があるのか。
大御本尊様を見下ろす。これこそ天魔その身に入る池田大作の心が表われているのであります。
まことに恐れ多い限りです。あのような正本堂が打ち砕かれたことの有難さ、いま改めて感ずるものであります。
さてこの九月から、各部の集会がオンラインで行われるようになりましたが、どれほど遠く離れた人々も参加でき、まさに画期的であります。
広宣流布の前夜には、大疫病を始めとしてさまざまな総罰が次々と現われる。その中でいま、新型コロナの感染拡大中に広宣流布を進めるには、このオンライン集会こそ時に適った戦いの姿であると、私は確信しております。
このオンライン集会により、参加人数が従来の二倍・三倍になったところもあると聞いておりますが、さらに多くの人々を参加させ、大歓喜の中に広宣流布を力強く進めていきたい。
またこのたび、顕正新聞九月二五日号が「竜の口大法難」特集号として発刊されました。
どうかこの特集号を、広く日本の人々に読ませ、日蓮大聖人の絶大威徳と大恩徳を知らせたい、教えたいと念願しております。
竜の口の大現証こそ、日本および全世界をお救い下さる仏様は日蓮大聖人ただ御一人であられることを、理論ではなく、目に灼きつく強烈な事実を以て全人類に見せて下さったものです。
日蓮大聖人の仏法は、一切衆生を成仏せしめ、国家を安泰にする唯一の秘法である。
しかし凡夫には法義・理論ではなかなかわからない。
ゆえに建治元年に千日尼に下された御書にはこう仰せ下されている。
「大智慧の者ならでは、日蓮が弘通の法門分別しがたし」と。
すなわち、種脱相対・文底深秘の御法門は、大智恵の者でなくてはわからないのです。
だが理論ではなく、目に灼きつく現証ならば誰にもわかる。ゆえに同じく建治元年に曽谷殿に下しおかれた御書には
「近き現証を引いて遠き信を取るべし」と。
また
「現在に眼前の証拠あらんずる人、此の経を説かん時は信ずる人もありやせん」と。
―現在に眼前の大現証を示される御方が下種の法華経をお説きになる時には、信ずる人もあろう――と仰せ下されている。
凡夫の智恵では、大聖人様の甚深の御境界はとうてい理解できない。しかし眼前の大現証を拝すれば、みな理屈ぬきに、命で仏様を感じ、手を合わせるようになるのです。
いいですか。国家権力による死罪は絶体絶命ですよ。誰人も遁れることができない。だが――
御頸まさに刎ねられんとしたとき、突如「月のごとく光りたる物」が出現して、太刀取りは眼くらんでその場に倒れ伏し、警護の兵士たちも恐怖のあまり一斉に逃げ出して砂浜にひれ伏した。馬上の武士たちも、あるいは馬から下りて畏まり、あるいは馬上にてうずくまってしまった。
その中に大聖人様は厳然と叫ばれた。
「いかにとのばら、かかる大禍ある召人には遠のくぞ。近く打ちよれや、打ちよれや」と。
だが近寄る者は一人もない。
大聖人様は再び大高声で叫ばれた。
「頸切るべくわ急ぎ切るべし、夜明けなば見苦しかりなん」と。
しかし返事をする者さえない。
響くは凛々たる大聖人の御声のみ。目に映るは月の光に照らされて輝く大聖人の御尊容のみ。
みな、ことごとく腰をぬかし、へたり込んでしまったのです。
まさに国家権力が、ただ一人の大聖人様の御頸を、切らんとして切れず、その絶大威徳の前にひれ伏してしまったのです。
このような、思慮を絶する荘厳・崇高・威厳に満ちた光景が、この地球上、人類史上の、どこにあったか。
この大現証により、我ら凡夫は理屈ぬきに、「大聖人様こそ絶対の仏様であられる」と信じ奉ることができるのであります。
見てごらんなさい。竜の口で警護をしていた兵士たちの姿を――
彼らは一夜明けて帰るとき、みな挙って大聖人様の御前に進み出て、頭をうなだれ手を合わせて、こう申し上げたでしょう。
「いったい貴方さまは、いかなる御方でございますか。我らが信ずる阿弥陀仏を謗っていると聞いていたので、これまで貴方さまを憎んでおりましたが、昨夜来、まのあたりに拝したことを見れば、あまりの尊とさに、もう念仏は一切捨てます」と。
こう言って誓状を差し出した者まで出たという。
彼らはきのうまで、大聖人様に殺意さえ懐いていた者たちですよ。だがその殺意が、一夜にして絶対帰依に変わったのです。
これ理屈ぬきです。まさしく眼前の大現証により、命で仏様を感じ、手を合わせたのであります。
やがて広宣流布の時には、全日本人がそうなる。いや日本だけではない、全世界の人々がそうなる。
欧米では広くキリスト教が信じられておりますが、キリストは磔になって横死をしている。これ凡夫だからです。
もし世界中の人々が竜の口の大現証を知ったら、「仏様とはこのようなものなのか」と、みな手を合わせ、南無妙法蓮華経と唱えるようになるのです。
ゆえに教行証御書には
「前代未聞の大法此の国に流布して、月氏(インド)・漢土(中国)・一閻浮提(全世界)の内の一切衆生 仏に成るべき事こそ、有難けれ有難けれ」
と仰せ下されている。
まず日本の広宣流布こそ、そのカギなのです。
いよいよ「眼前の証拠」である竜の口の大現証を以て、まず全日本人に
日蓮大聖人の絶大威徳と大慈悲を教えて広宣流布を進めたいと、私は強く念願しております。
さて、話は変わります。
いまの日本の政治を見るに、国会も開かずに自民党の総裁選に明け暮れておりますね。候補者はいずれも国家の安危は憂えず、ただ己の名利と権力闘争だけ。この軽薄さ見るに堪えない。
敗戦以後の政治を見ると、時を経るごとに政治家が小粒になって来ていますね。
終戦の時の昭和天皇のお振舞いを見てごらんなさい。
昭和天皇はいわゆる政治家ではない、国主であられる。だが敗戦して間もなく、日本国の全責任を一身に背負われ、占領軍総司令官・マッカーサーのもとを訪問された。そのとき、こう述べられた。
「責任はすべて私にある。私の身はどうなってもいい。どうか、日本国民を助けてほしい」と。
これを聞いて、マッカーサーは驚いた。彼は、敗戦国の首領はみな亡命するか、あるいは命乞いに来るものとばかり思い込んでいた。だから昭和天皇の訪問目的もそうだとばかり思っていたのです。
ところが昭和天皇は、一身を抛たれて日本国民を助けようとされた。
マッカーサーは大感動した。そして占領政策も、米軍の直接統治で摩擦を起こすよりも、昭和天皇を通しての間接統治にしたほうがいいと、このとき決意をしたという。
昭和天皇のような御方がもし仏法を護持されていたら――との思いが込み上げてまいります。
戦後の歴代総理で思い浮かぶのは、吉田茂・池田勇人・佐藤栄作の三人ぐらいですね。みな立派でした。
吉田総理は昭和天皇への書簡には必ず「臣・茂」と署名していましたね。これほど彼は昭和天皇に対して忠誠心を懐いていたのです。その立場で彼はマッカーサーと堂々と、しかも外交官の経験を生かして巧みに渡り合い、戦後の日本復興の道筋を付けた。
池田総理は「所得倍増」を掲げて、戦争で破壊された日本経済を復興させた。
佐藤総理は「沖縄返還」という歴史的な偉業を成し遂げた。
以後、だんだんと小粒な政治家ばかりが出てくるようになってきた。国を憂えることなく、国家権力を私物化するような者ばかりが出てきた。これも、やがて日本が亡ぶという前兆なのでありましょう。
その中でも、八年にわたって政権を壟断した安倍晋三などは、その典型ですね。
その悪政の主なものを挙げれば、次のごとくです。
第一はアベノミクスと称する「異次元金融緩和」。
彼は国の借金である国債を大量に発行しては日銀に買い取らせ、一万円札をどんどん刷らせた。
これは、国民に景気がよくなるような幻想を懐かせつつ、ついには財政を破綻させ、全国民にハイパーインフレと大増税という大苦悩を与えるペテン政策です。
今の日本の財政赤字はGDP比で世界最悪ですよ。もう国家破産は眼前に迫っているのであります。
第二は「カジノ法案」。
賭博は刑法で禁じられているにもかかわらず、その賭博を国が行うという法案です。
賭博は人の心を狂わせ、家庭を壊わす。ところが安倍晋三はこれを「成長戦略」と称して、「IR法案」などと名称を変えてこれを実行せんとしている。
第三は「年金の株式投資」です。
国民が老後のために積み立てた年金129兆円を、安倍晋三は「GPIF」という機構を利用し株式市場に注ぎ込んでいる。これは株価を維持して内閣支持率をアップさせるためです。
だが、株式市場というのは博打場ですよ。そんなところに老人の命をつなぐ大事な年金を注ぎ込んでいいのか。もし株価が大暴落して年金が消滅したら、無収入の老人はどうやって生きていくのか。そのとき誰がこの責任を取るのか。
これだけではない。安倍晋三は日銀にも「ETF」を通して株を購入させている。これも、株価が暴落したら日銀が債務超過に陥り財政破綻の引き鉄となる。
第四は「水道の民営化」です。
2013年の4月、麻生太郎副総理は米国・ワシントンにあるシンクタンク「戦略国際問題研究所」(CSIS)において、「日本の水道のすべてを民営化する」と宣言した。
そして2018年7月5日、わずか二日間の審議で、水道民営化を含む「水道法改正案」が衆議院本会議で可決された。これアメリカとの約束を果したのです。
水道というのは日本国民の命に関わるものですよ。これが民営化されて米国企業などが運営するようになったら、水質も料金も不安定なものになる。
だが日本政府はこの「水」までも売ることにしたのです。まさにデタラメで、無責任の極みと言わなければならない。
第五に「安全保障関連法」。
中国の侵略を恐れる安倍政権に付けこんで、アメリカは集団的自衛権の行使容認および安全保障関連法を安倍政権に制定せしめた。
その目的は、自衛隊を米軍の下請けにして、米軍のアジア戦略における尖兵的役割を果させるところにある。
アメリカは、自らの国益を犠牲にしてまで日本を守ることはない。安保条約第五条は解釈によってどうにでもなる。そして第十条では、この条約を一方的に終了させることができる旨が定められているのです。
いかに頼るとも、アメリカは日本の柱ではない。
日蓮大聖人を柱としなければ、すべてが裏目に出るのです。
かえって中国に日本を侵略する口実を与えてしまうのであります。
第六に「森友・加計・桜問題」。
森友問題というのは、10億円もの国有地を財務省がタダ同然で払い下げ、疑惑を追及された安倍首相が国会で、「私や妻がもし関与していたら、総理大臣も国会議員も辞める」と開き直った。
ところがその後、公文書が密かに改ざんされ、その作業を強要された近畿財務局の職員が自殺した――という事件であります。
加計問題とは、安倍首相の年来の親友である加計孝太郎が理事長を務める加計学園に対し、安倍晋三が特別に「国家戦略特区」という制度を作ってやり、この学園に巨額の血税が投入されたという事件です。
桜問題というのは、安倍首相が毎年、新宿御苑で開催する「桜を見る会」に、彼の地元・山口県の有権者を多数招待し、その前夜祭としてホテル・ニューオータニで行なった宴会の費用を、安倍晋三側が補填していたといわれるものです。これは選挙買収に当る。
衆議院調査局の調べによれば、安倍首相は野党の質問に対し、この「桜を見る会」に関する答弁だけで118回の虚偽答弁をしていたという。まさに国会を、国民を、騙していたのです。
これら森友・加計・桜問題は、まさに国政の私物化そのものであります。
そして第七は「神国日本を作らんとする画策」です。
これまで挙げた六つの悪政はいずれも世法上の失ですが、これは仏法上の失であるから最も重大で亡国をもたらすものであります。
安倍政権は極右団体の「日本会議」および「神社本庁」と一体になって、憲法を改変して明治における国家神道を復活させ、日本を「神の国」にしようと画策した。
このため安倍晋三自ら「日本会議・国会議員懇談会」の特別顧問になり、また「神道政治連盟・国会議員懇談会」の会長に就任した。
さらに当時の内閣閣僚のほとんどを、日本会議あるいは神道政治連盟の「国会議員懇談会」に加入させている。
そのうえで安倍晋三自ら全国を廻わって、くり返し「戦後レジームから脱却しよう」とか「美しい日本を取り戻そう」などと叫んでいた。
何を取り戻そうとしたのかと言えば、明治憲法を復元させ、国家神道を復活させ、戦前の日本を取り戻そうということです。
これを具体的にいえば「天照太神を祀る伊勢神宮を日本の本とせよ」ということです。
だから平成28年に日本でG7会議が行われたとき、安倍晋三は開催地を東京とせずにわざわざ伊勢志摩と決め、会議に先立ってG7の全首脳を伊勢神宮に招き入れ、「御垣内参拝」という特別な参拝までさせている。
これ、日本の国家神道をまず国際的に認めさせようとして、言葉巧みにG7首脳を誘い入れたものであります。
いいですか。
仏法の眼を開けて見れば、皇室の祖先である天照太神も、また第十六代・応神天皇すなわち八幡大菩薩も、ともに仏法を守護する神々に過ぎないのです。
ゆえに大聖人様は産湯相承事に、こう仰せられている。
「久遠下種の南無妙法蓮華経の守護神…天照太神」と。
この日本は、三大秘法を以て全人類をお救い下さる久遠元初の御本仏・日蓮大聖人が御出現あそばす国である。
よって天照太神・八幡大菩薩等の神々は、前もって日本国の国主として出現し、やがて御出現あそばす日蓮大聖人を守護し奉るという重大使命を果すのです。
まさしく「仏は主君、神は所従」なのであります。
大聖人様は、流罪・死罪の大難をも耐え忍ばれ、三大秘法を授与して全人類を仏に成さしめて下さる。この大慈大悲の御本仏を守護し奉るのが、日本における天照太神・八幡大菩薩等の神々なのです。
もしこれを取り違えて、神を主として御本仏日蓮大聖人を無視軽賤するならば、国は必ず亡ぶのであります。
日本の歴史を見れば、欽明天皇の御代に仏法が渡来したとき、豪族の物部守屋は日本古来の天照太神等の神々を立てて仏法を排斥した。
このとき聖徳太子は敢然として仏法を立て、守屋と戦い、ついに勝った。
このことについて大聖人様は曽谷抄に
「ついには神は負け、仏は勝たせ給いて、神国はじめて仏国となりぬ」
と仰せられている。まさしく仏は主君、神は所従なのであります。
以上、安倍政権の悪政の主なものを7つ挙げましたが、安倍晋三は広宣流布の決戦場の第一年たる昨年8月まで、約八年にわたって悪政を続けた挙句、仮病を使って退陣した。
だが、なお隠然たる勢力を保持して、キングメーカー然としている。
ゆえに総裁選の候補者たちは、いずれも安倍のもとを訪れては支持を訴え、あるいは自身の主張を変更して彼にへつらっている。
これらの候補者たちの主張・政策は、みな国民のウケを狙った目先のものばかりです。いま日本が直面している国家財政の破綻や他国侵逼の大難は、誰ひとりとして見据えていない。
だからみな“どんぐりの背比べ”誰が総理大臣になっても今後日本は亡国に向わざるを得ないのです。
所詮、彼らは、国家安泰の根底たる「立正安国」という大哲理を知らない。仏法を知らないのです。
三大秘法を立てなければ、たとえ世法レベルの善政を敷いたとしても、大疫病・大飢饉等の災難をのがれることはできない。
ゆえに立正安国論には
「万民百姓を哀みて国主国宰の徳政を行う。然りと雖も唯肝胆を摧くのみにして、弥飢疫に逼り、乞客目に溢れ死人眼に満てり」と。
―たとえ国主・為政者が万民百姓を哀れんで徳政を行なったとしても、ただ心労を尽くすのみで、万民はいよいよ飢饉と大疫病に責められ乞食になって彷徨い、死人はいたるところに満ちあふれている――と。
仏法を立てなければ、いかに徳政を行なっても、災難はいよいよ増すのです。
また、たとえ国防の対策を完璧に整えたとしても、それも虚しくなる。
ゆえに撰時抄には
「設い五天のつわものをあつめて、鉄囲山を城とせりともかなうべからず。必ず日本国の一切衆生 兵難に値うべし」と。
このように、正しい仏法を立てなければ、いかなる善政も国防方策も役には立たないのです。
ゆえに大聖人様は、竜の口大法難直前の文永八年九月十二日、平左衛門に対して次のごとく仰せられている。
「法を知り国を思うの志、尤も賞せらるべきの処、邪法・邪教の輩、讒奏・讒言するの間、久しく大忠を懐いて而も未だ微望を達せず」と。
「法を知り国を思うの志」とは、いかなる御意であられるか。すなわち
いま末法においては、文底深秘の三大秘法以外に成仏の叶う大法はなく、国家安泰の秘法もない。ゆえにこの大法・秘法を以て国を救わんとの志を立て、諫暁し給うた、ということです。
また弘安四年の四十九院申状には
「第三の秘法 今に残す所なり。是れ偏に、末法闘諍の始め、他国来難の刻み、一閻浮提の中の大合戦起こらんの時、国主此の法を用いて兵乱に勝つべきの秘術なり」と。
世界の大戦乱そして他国侵逼の大難が起きたとき、この「第三の秘法」を用いて兵乱に勝つべきである――と仰せ下されている。
では「第三の秘法」とは何かと言えば、迹門と本門の大法を第一・第二として、ただ本門寿量品の文底に秘沈された大法を「第三の秘法」と仰せられる。その体は実に「本門戒壇の大御本尊」であられる。
この大御本尊を日本一同に信じて南無妙法蓮華経と唱え奉るならば、たとえ一閻浮提の大闘諍が起き、日本に他国侵逼が襲うとも、その兵乱に勝つことができる――とお示し下されている。
いま世界の覇権をめぐって、米・中二大国の対決の様相は日ごとに深刻になりつつある。その中で日本は、いつのまにか中国・ロシア・北朝鮮という核の超大国に取り囲まれてしまった。
中国の核戦力はすでに米国をも脅かしている。
ロシアは核弾頭の保有数においては米国に次ぐ世界第2位である。
北朝鮮はつい先日、射程1500キロの巡航ミサイルを試射し、引き続き2発の弾道ミサイルを日本海に撃ち込んでいる。その狙いが日本列島にあることは論を俟たない。
日蓮大聖人に背く日本は、磁石が鉄を吸うごとく自然と他国の責めを受けるのです。
十字御書の
「影は体より生ずるもの、法華経をかたきとする人の国は、体に影の添うがごとくわざわい来たるべし」
との仰せはこのことであります。
大聖人御入滅後すでに七百有余年、日本の人々は未だ日蓮大聖人を信ぜず、背き続けている。どうして諸天善神がこの国を守ろうか。
その中でも、最大の悪は、正系門家の御遺命違背であります。
いいですか。
第六天の魔王その身に入る池田大作は、「国立戒壇は選挙に不利になる」として、大聖人様の唯一の御遺命たる国立戒壇を否定して偽戒壇・正本堂を建て、これを「御遺命の戒壇」と偽った。
宗門の二代にわたる貫首は池田大作の金力・権力にへつらって、この大それた謀りに全面協力した。ために正系門家から大事の御遺命は完全に消滅したのです。
だが、大聖人様はこの大悪を断じて許し給わず。ゆえに顕正会をしてこれを責めしめ、ついに正本堂を打ち砕かせ給うたのであります。
その後、罰によって学会・宗門が抗争に陥るや、池田大作はあろうことか「弘安二年の御本尊は受持の対象にしない」と言い放ち、ついに戒壇の大御本尊を捨て奉った。
一方、宗門は、いま、この大御本尊を「営利の具」として御開扉料稼ぎに狂奔している。
何たる極限の大謗法・師敵対、何たる無道心か。
「仏法は体、世間は影」であれば、正系門家のこの濁乱は必ず国を亡ぼす。
中国はすでに日本への核攻撃を、その衝にある者が公然と口にし、日本を威している。
もし核ミサイルの攻撃を受ければ、日本列島は一瞬にして潰滅する。
この大悲惨をお救い下さるのは、「我日本の柱とならむ……等と誓いし願やぶるべからず」と御誓願下さる、日蓮大聖人ただ御一人であられる。
大聖人様はこの大罰起こるとき、一時に広宣流布をあそばす。
上野抄の
「ただをかせ給へ、梵天・帝釈等の御計いとして、日本国一時に信ずる事あるべし」
との御予言はこのことであります。
そして、この重大御化導をお手伝い申し上げるのは、御遺命のゆえに理不尽な解散処分を受けるとも、ただ一筋の忠誠を貫き通した顕正会以外には、断じてあるべくもない。
顕正会は一万二千のとき解散処分を受けたが、潰れもせず、今ついに三百万に成らんとしている。この不思議、ただ大聖人様の御守護以外にはないと、私は深く拝し奉っております。
この濁乱の日本国に、まもなく三百万の仏弟子の大集団が出現するのです。
三百万こそ、広宣流布の重大な節目であります。
さあ、顕正会こそ「法を知り国を思うの志」との仰せを胸に、力強く広宣流布を進め
何としても大聖人様に応え奉ろうではありませんか。
以上。(大拍手)