きょうの総幹部会も素晴らしいですね。十一人の一人ひとりの登壇、まことに信心の熱誠がみなぎり、私は大感動いたしました。
さて、広宣流布の決戦場たる20年代の第四年、いよいよ本日より前進開始であります。
この時に当って心も新たに、大聖人様が竜の口の御頸の座を前にして全門下に仰せ下された、広宣流布の仏勅・大教令を謹んで拝し奉りたい。
「各々我が弟子となのらん人々は、一人も臆し思わるべからず。乃至
仏滅後二千二百二十余年が間、迦葉・阿難等、馬鳴・竜樹等、南岳・天台等、妙楽・伝教等だにも未だひろめ給わぬ、法華経の肝心・諸仏の眼目たる妙法蓮華経の五字、末法の始めに一閻浮提にひろまらせ給うべき瑞相に、日蓮さきがけしたり。
和党ども二陣三陣つづきて、迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教にも越えよかし」と。
この烈々たる全人類救済の仏勅を、今こそ全顕正会員は胸に懐きしめ、広宣流布を力強く進めなければなりません。
広布前夜のいま、身を捨てて戦うべき正系門家が、あろうことか学会も宗門も天魔にたぶらかされ、大聖人唯一の御遺命たる国立戒壇建立を捨て、ために広宣流布に戦う資格も力もすでに失ってしまった。
このとき、御遺命を守り奉った顕正会が戦わずして、誰人が大聖人様の仏勅・大教令に応え奉るのか。
ここに本日、初陣二・三・四月法戦の誓願を立てます。
誓願は「二万三千」といたします。その内訳は、男子部一万一千四〇〇、女子部七千五〇〇、婦人部四千一〇〇であります。
さあ、全顕正会一致結束、大歓喜の中にこの誓願を大きく突破して、大聖人様に応え奉りたい。
こう私は強く念願しておりますが、みなさん、どうでしょうか。(大拍手)
さて、日本はいま戦後78年において最大の危機に直面しております。
そのゆえは、「悪の枢軸」といわれる共産主義・軍事独裁国家たる中国・ロシア・北朝鮮の三国に、この日本が包囲されてしまったからです。
敗戦後の78年を大観すれば――
敗戦国日本は、アメリカに与えられた「日本国憲法」を国家存立の基本として、これを拳拳服膺してきたのです。
その日本国憲法の前文にはこうある。
「日本国民は…平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と。
そしてこの前文を承けて、第九条には「戦争の放棄」と「戦力の不保持」と「交戦権の否認」が定められている。
いいですか。これではまるでお伽噺でしょ。
前文には「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあるが、今や世界は「闘諍堅固」ですよ。そしてまわりを見わたせば、侵略しようとする国ばかりではないか。その中で、これらの国々を信頼して一切の戦力を放棄して「日本の安全と生存を保持しようと決意した」などと言っているのです。
これでは「我が家の周辺には泥棒が全くいないから、戸締まりはしない」と言うに等しい。
そもそもこの「日本国憲法」は、戦勝国アメリカが、日本が再びアメリカを脅かす国にならぬようにと、弱体化する目的で、占領期間中にこれを制定し、日本に押しつけたもので、占領基本法なのです。
だからこの憲法で、国家の安全と生存を保持することが不可能であることは、アメリカこそよくよく知っている。
だから昭和35年にいたって「日米安全保障条約」が締結され、アメリカが日本を守ってやるということになった。
かくて日本は、国家の存立に関わる「国防」という大事をアメリカに委ねて、経済成長だけに専念する国になった。その結果、1980年代には「ジャパン・アズ・ナンバーワン」などと言われるようになった。
だがその日本も、今や経済成長は停滞し、今月19日に発表された財務省の統計によれば、22年度の貿易赤字は過去最大の約20兆にも及んでいる。「貿易立国」を唱えてきた日本が貿易赤字ではどうにもならない。
そのうえ日本の財政は火の車です。財政規律を無視した8年余にわたるアベノミクスによって政府の借金は膨れあがり、その総額は令和4年9月末で1251兆円。対GDP比では262%になってしまった。これは世界の先進国の中で最悪。いつ財政破綻・国家破産が起きてもおかしくはない状態に陥っているのです。
この日本がいま、中国・ロシア・北朝鮮という強大な核戦力を持つ軍事独裁国家に、包囲されてしまった。
この厳しい国際情勢に驚き、日本政府は戦後78年で初めてとされる防衛政策の大転換をした。昨年12月16日、急遽、防衛三文書が閣議決定された。
これまで国を思う心もなく、ただ党利党略・派利派略・個利個略で、己れの名利だけを追い求めていた政治家たちが、アメリカの強い要請によって、この防衛政策大転換に踏み切ったというのが真相です。
富木殿御書には
「夫れ賢人は安きに居て危うきを欲い、佞人は危うきに居て安きを欲う」と。
―賢人は、たとえ現在が安穏であっても、近づく危機を憂えて対処する。だが佞人は、危機が眼前に迫っていても、なお目先の安逸を貪る――と仰せられる。
大聖人様は、未だ何の萠しもないときに他国侵逼を憂い給うて「立正安国論」を国主に奏進あそばされている。三世了達の御本仏なればこその御振舞いであられる。
いいですか。すべては大聖人様の仰せのごとくになるのです。
日本国が受ける「総罰」について、弘安二年十月一日の出世本懐成就御書には次のごとく仰せ下されている。
「日本国の大疫病と、大飢渇と、どしうちと、他国より責めらるゝは総罰なり」と。
御在世の「総罰」がいかに凄まじかったか。正嘉二年・三年の大疫病と大飢饉では「死を招くの輩既に大半に超え」とまで立正安国論には仰せられている。そして建治から弘安にかけての大疫病と飢渇はさらに激しかったのです。
そして「どしうち」とは、北条一門で内乱が起きたこと。さらに「他国より責めらるゝ」とは大蒙古による侵略であります。
なぜ大聖人御在世に、このような総罰が起きたのか――。
それは当時の日本国が、邪法の悪僧どもに唆されて、大慈大悲の御本仏日蓮大聖人を悪口罵詈し、流罪に処し、ついには御頸を刎ね奉るという大逆罪を犯したゆえに、諸天がこの国を罰したのであります。
そして広宣流布前夜のいま、再びこの「総罰」が現われつつあるを私は感じております。
それを説明します。
まず「大疫病」は、コロナの大流行です。2020年に発生して以来4年目、未だに世界中に感染拡大を続け、多くの人命を奪っている。
「大飢渇」は、地球温暖化に伴う異常気象で世界各地で大飢饉が起きている。さらにロシア・ウクライナ戦争で食糧の輸出が停止された。これを見て、これまで食糧輸出国であったインドを始めとする20数ヶ国が輸出制限にふみ切っている。かくてインフレと食糧危機がいま世界を覆いつつあるのです。
そして「どしうち」とは、日本国の中で内乱が起こること。米・中両国の狭間にある日本は、やがて親米派と親中派が激突して必ず争乱が起こる。与党・野党を問わず、親中派は多数存在しているのです。
さらに「他国より責めらるゝ」とは、すでに日本は、強力な核兵器を保有し、かつ侵略的な中国・ロシア・北朝鮮の三国に包囲されているではないか。
この三国は中国を盟主として連携し、米国を中心とした現在の世界秩序を崩壊させようとしている。このとき邪魔になるのが、アメリカの属国的な同盟国である日本の存在である。
しかもこの三国はそれぞれ、日本によって曽て被害を受けたという思い込みがある。すなわち
北朝鮮は〝朝鮮半島を植民地にされた〟という思い込み。
ロシアは〝日露戦争に敗れた〟という屈辱。
さらに中国は〝日中戦争で中国大陸を侵略された〟という怨念がある。
いずれも一方的で勝手な思い込みではあるが、これらが綯い交ぜになって、この三国は日本に敵意を懐いているのです。
これら三国の、最近の軍事増強ぶりを見れば――
まず北朝鮮のミサイル発射実験はまことに異常な頻度で行なわれている。昨年一年間だけで実に99発のミサイルを発射している。本年の元日未明にも、日本海に短距離弾道ミサイル1発を撃ち込み、その前日の大晦日にも同じく3発を発射している。まさに狂気の沙汰です。
北朝鮮の首領・金正恩は昨年12月の党中央委員会拡大総会で、核戦力強化の重要性を強調して、こう叫んだ。
「われわれの核戦力は戦争抑止を第一の任務とするが、もし抑止に失敗したら、防衛ではない第二の使命を決行する」と。これは核の先制攻撃に踏み切る――ということです。
北朝鮮はすでに米国本土に届く大陸間弾道ミサイルを開発したといわれているが、短距離攻撃用の戦術核ミサイルも大量に増産している。この短距離ミサイルは、韓国を脅かすだけでなく、実は日本を攻撃対象にしているのです。
次にロシアの最新核兵器の開発を見れば、昨年12月17日、ロシア国防省は新核兵器システム「アバンガルド」を南西部のオレンブルク州に「配備完了」と発表した。
この「アバンガルド」は従来の大陸間弾道ミサイルとは異なり、高度100キロという低い軌道から一直線に滑空して飛来し、速度はマッハ27(音速の27倍)、そのうえ左右にジグザグに滑空するので撃ち落とすことは不可能といわれている。
プーチンは「隕石のように目標を破壊する。迎撃は不可能である」と豪語している。これはロシアの「最終兵器」といわれている。
だがロシアはさらに本年1月、「悪魔の兵器」といわれる「サルマト」を東シベリアに実戦配備した。
この「サルマト」は軍事評論家の世良光弘氏によれば
「飛行距離は1万8000キロで、西側諸国のほとんどの主要都市が射程圏内に収まる。核弾頭を10~16発搭載でき、その威力は合計で7・5メガトン。これは広島原爆の2000倍の数値になる。米国の人口密集地帯に落ちれば3000万人が犠牲になり、フランスだったら1発で国全体が吹き飛ぶほどの威力がある」という。
プーチンは「ロシアの死活的な利益が脅かされた場合、躊躇なく核兵器の先制使用に踏み切る」とこれまで幾たびも公言してきたが、出口の見えない泥沼の戦いが続く中、プーチンが核兵器の発射ボタンを押すハードルは、ますます低くなりつつある。
ロシア当局は予てから、この「サルマト」について「島国日本なら1発で全滅させることができる」などと敢えて公言してきたが、西側諸国の一員でありアメリカの強力な同盟国である日本は、プーチンの頭の中では目標の一つになっていると思われる。
次に中国は、アメリカに追いつけ追い越せで、軍事力の大増強に国力を傾倒している。
弾道ミサイルにおいては、「空母キラー」と呼ばれる射程1500キロ以上の対艦弾道ミサイル「DF―21D」や、「グアムキラー」といわれる射程3000~5000キロの中距離弾道ミサイル「DF―26」、さらに極超音速ミサイル「DF―17」など、さまざまな地上発射型弾道巡航ミサイルを保有しており、その数は短・中距離合わせて2200に上るとされている。これはアメリカの発表です。
これらの各種弾道ミサイルは、台湾侵攻の際に介入してくるであろう米軍を阻止するための備えです。これほど中国は台湾統一を真剣に考えているのです。
台湾統一については、習近平総書記は前々から幾たびも言及しているが、独裁的地位を確立した昨年10月の中国共産党大会では冒頭の「政治報告」において、改めて次のごとく台湾統一を強調している。
「祖国統一の大業を揺らぐことなく推進する」
「決して武力行使を放棄する約束はせず、あらゆる必要な措置をとる」
「祖国の完全統一は必ず実現しなければならず、必ず実現できる」と。
また昨年11月14日、習近平は米国のバイデン大統領と初めて対面での会談を行なった。そのときに習近平はこう言い切った。
「台湾は中国の核心的利益の中の核心である」と。
ちなみに「核心的利益」とは、「いかなる犠牲を払っても成しとげなければならぬもの」という意味です。
これらの発言を見れば、もう台湾侵攻はあるか、ないかではなく、それはいつかということだけです。
もし台湾侵攻が開始されれば、日本の尖閣諸島や先島諸島は同時に戦場となる。さらに米軍の航空基地がある沖縄の嘉手納は先制攻撃を受ける。いや日本列島の三沢・横田・岩国等の基地も同様に先制攻撃を受けると思われる。
また台湾が中国に占拠されれば、日本の生命線であるシーレーン(海上輸送路)は必ず封鎖される。
日本は石油・天然ガスの90%以上を中東から輸入している。また食糧の自給率は37%であるから、その不足分は輸入に頼っている。
もしこの海上輸送路が中国によって封鎖されたら、それだけで日本は存立不能となる。まさに台湾有事は即日本の有事。そしてこの危機はすでに眼前に迫っている。
以上のごとく日本はすでに強力な核兵器を持つ三つの国に包囲されてしまった。
ゆえに戦後78年、日本はいま最大の危機に直面しているというのであります。
なぜこうなってしまったのか――。
物事の原因には根本の原因と表面の原因がある。個人の幸・不幸においても、国家の興亡盛衰においても、根本原因と表面原因の二つがある。
仏法はまさしく根本の因果を解き明かし、世法は表面そして枝葉の因果だけしか見ていない。
だから仏法に背けば、たとえ世法上の最善を尽くしても、人も、国も亡ぶ。
ゆえに弘安三年の富木殿御返事には
「仏法は体のごとし、世間はかげのごとし、体曲れば影ななめなり」と。
また弘安四年の十字御書には
「影は体より生ずるもの、法華経をかたきとする人の国は、体にかげの添うがごとくわざわい来たるべし」と。
「法華経をかたきとする」とは、法華経の肝心たる南無妙法蓮華経を大慈悲を以て弘め給う日蓮大聖人を、憎み迫害することです。
当時の日本国はあろうことか、御本仏日蓮大聖人の御頸を刎ね奉った。この血の凍るような大逆罪は、いかなる罪報をもたらすか。
下山抄には
「大禍は、現当二世にのがれがたくこそ候」と。
この「現当二世」とは、個人に約しての現当二世のみならず、国家に約して、御在世の日本と、未来の日本国にわたるとの御意であります。
見てごらんなさい。
御在世には、この大逆罪のわずか三年後、大蒙古が日本に押し寄せた。そしてその七年後の弘安四年、さらに圧倒的な14万2千の大軍勢を以て、大蒙古は日本を亡ぼさんとした。この大罰こそ、御頸刎ね奉るという大逆罪の現報であります。
同時にこの大罰は、大聖人様が諸天に申しつけてこれをなさしめ、この大罰を用いて日本国の一切衆生を改悔せしめ、後生の入阿鼻獄の大苦を今生のうちに消滅せしめ給うた大慈大悲なのであります。
ゆえに四条金吾殿に下された「王舎城事」には
「後生はさてをきぬ。今生に法華経の敵となりし人をば、梵天・帝釈・日月・四天 罰し給いて、皆人に見懲りさせ給えと申しつけて候。日蓮 法華経の行者にてあるなしは是れにて御覧あるべし。乃至、あへて憎みては申さず、大慈大悲の力、無間地獄の大苦を今生に消さしめんとなり」と。
まさしく蒙古襲来の大罰は、大聖人様が諸天に申しつけてなさしめ給うたのです。はっきりと「申し付けて候」と仰せられている。
この絶大威徳を見て、日蓮大聖人こそ久遠元初の自受用身・末法下種の御本仏であられることを、深く拝し奉らなくてはいけない。
そして
「あへて憎みては申さず、大慈大悲の力、無間地獄の大苦を今生に消さしめんとなり」と。
諸天に対するこの御申しつけは、人々を憎んでなさるのではない。まさしく無間地獄の大苦を今生のうちに消さしめんとし給う大慈大悲であられる。
かくて日本国の一切衆生に、未来に仏に成る種を植えて下さった。これが御在世の逆縁広宣流布であります。
だが、大聖人御入滅後すでに七百余年――。
日本国は未だに日蓮大聖人を信じ奉らず、背き続けている。
それだけではない。もっと重大な仏法上の失を犯している。それは
大聖人様の三大秘法まします正系門家において、池田大作が「選挙に不利をもたらす」として、御本仏の唯一の御遺命たる「国立戒壇」を否定し、偽戒壇・正本堂を「御遺命の戒壇」とたばかったことです。
さらに宗門は、この池田大作にへつらって、二度にわたって「日蓮正宗・責任役員会」を開催し、「国立戒壇の否定」と「正本堂が御遺命の戒壇に当る旨を定めた訓諭の発布」を決議した。
ここに正系門家から、国立戒壇建立の御遺命は完全に破壊され消滅してしまったのです。学会・宗門ともに、何たる無道心、何たる師敵対か。
大聖人様は滝泉寺申状に
「法を壊る者を見て責めざる者は、仏法の中の怨なり」と仰せ下されている。
この御遺命破壊の大悪を見て黙止するならば、まさに大聖人様に対し奉る最大の不忠になる――。ただこの一念で、私は御遺命守護に立ち上がった。
これを見て池田大作は、宗門を動かし、顕正会(当時妙信講)に解散処分を下さしめんとした。
解散処分が下れば、「本山登山」も禁止される。「御本尊下附」もあり得ない。顕正会の命脈を保つことはとうてい不可能となる。
だが私は、顕正会の安穏よりも大聖人様への忠誠を選んだ。
かくて、諫暁を開始してより四年後の昭和四十九年八月十二日、ついに解散処分が下った。その「宣告書」には、解散処分の理由が次のごとく記されていた。
「国立戒壇の名称を使用しない旨の宗門の公式決定に違反し、更にまた昭和四十七年四月二十八日付の『訓諭』に対し異議を唱えたゆえ」と。
この宣告書こそ、まさしく顕正会の「忠誠の証」であります。
この宣告書を手にしたとき、私の胸には
「大事な御遺命が破壊されんとしているとき、顕正会が安穏であってはいかにも大聖人様に申しわけない。これで一分でも申しわけが立つ」
との思いが湧いた。
だが、広宣流布はどうなる――。
このとき私は「遥拝勤行で広宣流布の御奉公に立とう」と決意した。
いや、大聖人様がこの一筋の道をお教え下されたのであります。
信心に距離は関係ない。日本列島のどこから拝みまいらせようと、恋慕渇仰の信心さえあれば、直ちに戒壇の大御本尊様に通ずる。そして大功徳が頂けるのであります。
ゆえに大聖人様は佐渡に住む千日尼御前に対して
「御身は佐渡の国にをはせども、心は此の国に来たれり。乃至、御面を見てはなにかせん、心こそ大切に候へ」と仰せ下されている。
いいですか。
一万二千のとき解散処分を受けた顕正会は、いま三百万の仏弟子の大集団に成らんとしている。
大聖人様の御守護なくして、どうしてこの不思議があり得ましょうか。
やがて恋慕渇仰の遥拝勤行は必ず日本国に満ち満ちる。そして「勅宣並びに御教書」も申し下され、御遺命のままの国立戒壇すなわち本門戒壇が富士山天生原に建立され、ついに戒壇の大御本尊様が御出ましあそばす。
すべては、大聖人様の絶大威徳によって成るのであります。
ここに思うことは、この御遺命成就の前には、必ず第六天の魔王の妨害があるということです。
平成26年11月7日、池田大作はついに天魔その身に入る本性を露にし、あろうことか「弘安二年の御本尊は受持の対象にはしない」との、恐るべき文言を会長原田稔に公表させた。
まさしく八百万学会員に、戒壇の大御本尊を捨てさせ奉ったのであります。
申すも恐れ多し――。戒壇の大御本尊様は、御本仏日蓮大聖人の御当体にてまします。この大御本尊を捨て奉るとは、まさに極限の大謗法であり、この大謗言を吐けるのは、第六天の魔王以外にはない。
いま広宣流布の前夜、第六天の魔王は池田大作の身に入って、この大悪をなさしめたのであります。
一方、宗門は、戒壇の大御本尊を「営利の具」として、御開扉料稼ぎに狂奔している。何たる堕落か。
「仏法は体のごとし、世間はかげのごとし、体曲れば影ななめなり」と。
かくて日本はついに今、亡国の淵に立つに至ったのであります。
だが、この極限の大悪こそいよいよ広宣流布の大瑞であります。広宣流布は決して遠くはない。まことに近いのです。
ゆえに大聖人様は
「大事には小瑞なし、大悪起これば大善きたる」(大悪大善御書)と。
大聖人様は、この大悪が招く他国侵逼の大罰を用いて、いよいよ広宣流布をあそばす。
やがて中国をはじめとする三国の侵略が始まるとき、日本国の一切衆生は、国亡び、命を失う恐怖から、始めて
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」
との大聖人様の絶大威徳と大慈大悲にめざめ、一同、頭を地につけ掌を合せて
「助け給え、南無日蓮大聖人」「南無妙法蓮華経・南無妙法蓮華経」
と必ず唱えるに至る。
今すでに顕正会員の勧めにより、大聖人様に帰依する人々は月々歳々に増大しつつあるが、津波が入江に入って急速にその速さを増すように、広宣流布の最終段階には国中が「一時」に信ずる。徐々に信ずるのではない、一時に信ずるのです。
ゆえに上野殿御返事には
「ただをかせ給へ、梵天・帝釈等の御計いとして、日本国一時に信ずる事あるべし」
と御断言下されている。
この広布最終段階に御奉公が叶うとは、顕正会は何たる宿縁でありましょうか。
学会・宗門はすでに戦う資格も力も失っている。
顕正会が身を捨てて御奉公せずして、誰人が御奉公申し上げるのか。
三百万の仏弟子の大集団が一結して、他国侵逼に怯える全日本人に
「お救い下さる仏様はここにまします。早く日蓮大聖人を信じて南無妙法蓮華経と唱え奉れ」
と叫ぶとき、日本は必ず動く。
これこそ、大聖人様御照覧の「御馬前の戦い」であります。
さあ、本年の初陣の二・三・四月法戦、いよいよ三百万を見つめ、全組織が誓願を大きく突破して、何としても大聖人様に応え奉ろうではありませんか。
以上。(大拍手)