本日の総幹部会もまことに大感動いたしました。
さきほど発表のごとく、広宣流布の決戦場・第七年の初陣、全顕正会あげて大折伏が敢行されました。
実に同法戦としては過去最高の四万四千二八九名。まさに期を画する大法弘通であります。
これで二八〇万までの残りは五万余となり、所期のごとく本年中のその達成が確実になりました。
先生が思い定められた2028年までの三百万を急ぎなさんと戦い切ったみなさんのけなげな真心には、頭が下がる思いであります。
まことにご苦労さまでした。
けさ私は、先生の御霊前に額ずき、全顕正会の涙の出るような死身弘法の赤誠をご報告申し上げました。
先生は霊山より莞爾と笑みを湛え、力強さを増すこの顕正会の大前進をお頷き下さっておられるに違いありません。
そして本日もさまざまな活動報告がありましたが、ことに最近は悪口中傷や反発が多い中にも、広告文や特集号を受け取る人々の反応が変わってきております。
これひとえに「時」なるがゆえであります。
先生が平成9年と16年の一国諫暁において全日本人に告げ知らしめられたように、巨大地震の連発を号鐘として、三災七難は激しさを増し、「前代未聞の大闘諍」と日本への「他国侵逼」も起こらんとしております。
火宅の中にいる国民はかかる大罰を眼前にして、その不安と恐怖に苛まれる中に、心の奥底で「唯我一人・能為救護」の御本仏を必ず求めてくるのであります。
「衆生に此の機有って仏を感ず」とはこのこと。
そして
「仏機を承けて而も応ず」とて、仏様はその機を感じて御出現あそばす。
すなわち国立戒壇に戒壇の大御本尊様がお出ましあそばすのであります。
日本の亡国が近づくにしたがって、人々は自然と御本仏日蓮大聖人を求めてくるのであります。
そして私は、ここ最近の激動の客観情勢と凄まじいまでの諸天の治罰を見ては、三百万までの三年弱の戦いは、すでに第三度の一国諫暁の序分に当るものと心しております。
すなわち、列島を打ち覆う全顕正会の熱烈なる死身弘法と、大規模な広告文と特集号の配布活動は、たとえ相手が順縁であれ逆縁であれ、日蓮大聖人こそ末法の全人類を現当二世にお救い下さる下種の御本仏にてましますことを全日本人に教える「開目」の大運動に他なりません。
かくて、日本の上下万民が恐れおののく大国難が、いよいよ事実になる中に、三百万顕正会が総立ちになって
「日蓮大聖人に帰依せよ」
「国立戒壇建立以外に日本が救われる道はない」と、第三度の一国諫暁に立つとき、それまでの下種が一気に花開いてくるのであります。
ここに迎える五月は、機関紙購読を強力に推進する中に、大勢の人材を育て抜擢して組織を打ち固め、中盤を睨んだ油断なき戦いを展開していこうではありませんか。
さて、先般来ふれているとおり、高市政権は前のめりになって邪な改憲を推し進めております。
4月12日に開催された自民党の最高機関である党大会では、2026年の運動方針が決定され、「憲法改正を必ずや実現する」と表明。
結党70年を記念した「新ビジョン」でも、改憲が「死活的に求められている」と位置づけられました。
高市首相はこの日の演説で「時は来た」と述べ
「(国会)発議にめどが立ったといえる状態で来年の党大会を迎えたい」と改憲への強い意欲を示しました。
多くの歴代首相が改憲を具体的な政治日程に据えなかったのに対し、これは異例の姿勢といえる。
何より注目すべきは改憲に関する次のくだりでありました。
高市首相はこう語りました。
「どのような国を創り上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法です。私たちの物語を、理想の日本国を、文字にして、歴史という書物の新たなページに刻もうではありませんか」と。
普通に聞けば、「現代の日本人が理想の国を語り、時代に合わせて憲法を改正しよう」という前向きな呼びかけに聞こえます。
しかし日本会議の文脈で見ると、全く別の意味合いを持ちます。
どういうことか――
「私たちの物語」とは、天照太神を中心とする古事記・日本書紀の神話伝承のこと。
「理想の日本国」とは、現人神としての天皇を中心とした明治憲法的な国体――すなわち「神の国」のこと。
そして
「文字にして、歴史という書物の新たなページに刻む」とは、それを憲法前文に明記することに他なりません。
これはまさに、日本会議・中枢メンバーの伊藤哲夫が主張してきた
「古事記・日本書紀の神話伝承を源泉とする神道的文化伝統」を憲法前文に刻むということを、一般国民に気づかれぬよう巧みに述べたものであります。
この意図は、自民党が2012年(平成24年)に公表した改憲草案を見れば、より鮮明になります。
日本会議が骨格を提供したとされるこの改憲草案の前文にはこうあります。
「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち……天皇を戴く国家」と。
これはすなわち
日本国は古事記・日本書紀から始まる「長い歴史」とその神話に基づく「固有の文化」を持ち、皇祖神の子孫である「天皇を戴く国家」――これが改憲草案の示す「理想の日本国」の姿であります。
高市首相はまさにこの改憲草案の前文の主旨を、現行憲法の前文に書き込むことを狙っているのであります。
この高市首相の発言は俗に言う「犬笛(ドッグホイッスル)」というものであります。
犬笛とは、人間の耳には聞こえにくい高周波の音を出す犬の訓練用の笛のことで、転じて一般の人にはわからない、特定の人にだけ伝わるメッセージのことです。
高市首相は自民党大会という公の場で、日本会議・神社本庁界隈の支持層に向けて、高らかに狼煙を上げたものと見るべきであります。
一般の人にしてみれば、高市首相の改憲の目的は「九条改憲」や「緊急事態条項の新設」等の現実的なものとしか見えないかもしれません。
しかし先般も述べたとおり、高市政権はまずは4項目改憲をなし、その後に日本を「神の国」にする改憲を狙ってくる可能性が極めて高い。
そのことは、高市首相が二十代の頃から指導を受けてきた日本会議の中枢メンバー・伊藤哲夫自身が明かした戦略を見れば、よくわかります。
伊藤哲夫は2016年(平成28年)に
「『三分の二』獲得後の改憲戦略」と題した論文を寄稿し、そこで九条加憲を
「あくまでも現在の国民世論の現実を踏まえた苦肉の提案」
「今はこのレベルから固い壁をこじ開けていくのが唯一残された道」として
「その上でいつの日か、真の『日本』にもなっていくということだ」(「明日への選択」平成28年9月号)と述べている。
つまり、いきなり本音を前面に出した改憲は難しいので、まずは実現可能性が高い苦肉の「九条加憲」をなし、次第に改憲を進めていき「いつの日か、真の『日本』にもなっていく」すなわち「神の国」を実現せんとしているのであります。
また2017年(平成29年)に記した「安倍提案(九条加憲のこと)を支持し、実現を求める3つの理由」との論文では
「いよいよ目標(改憲)が目前に見えてきたとなれば、攻め方も根本的に変えねばならない」として、それをゴルフに譬えて、それまでの「思い切った力強いショット」(本音)から「ひたすら正確なパット」(現実路線)を打つ攻め方に変え、本音を隠しつつ実現可能性の高い改憲を進めていく巧妙な戦略を開陳しております。
ゆえに近年においては、「思い切った力強いショット」である「神道中心の国家」や「前文改定」といった主張を封印し、「ひたすら正確なパット」である4項目の現実路線の主張に徹していることが窺われるのであります。
これらの伊藤哲夫の戦略を踏まえれば、現在、高市政権が行おうとしている4項目の改憲はあくまで本音を隠した「政治的」戦略で、それをなしとげたうえで「神の国」とするための改憲を行おうと考えていることは疑う余地もない。
これが日本会議の本音であり、周到な策略であります。
高市首相をはじめとする日本会議・神社本庁界隈の輩が、なぜ明治憲法の精神を復活させ、日本を「神の国」とする改憲を最重要目標に掲げ続けているのか、その理由について歴史を紐解き少しく説明します。
国家神道とは、もともと日本にあった「神道」とは異なるもので、明治政府が政治的な目的のために国家の力で日本国民に染み込ませたものであります。
すなわち明治維新で政権を奪取した維新政府は、長きにわたった徳川幕府の将軍よりも天皇にもっと重い権威づけをするために「国家神道」を打ち出し、天皇を古事記・日本書紀に登場する神々の直系の子孫、この世に生きる「現人神」と位置づけて国家統治の体制を作ろうとしたのであります。
「神仏分離令」が出され、仏教を解体せんと日本各地で「廃仏毀釈」の嵐が吹き荒れたのもこのためです。
1889年(明治22年)発布の明治憲法の下では、事実上、神社参拝や天皇崇拝が義務とされました。
その翌年には「教育勅語」が作られ、天皇を現人神として、その絶対的な権威のもとに国民皆兵を進めようとしたのです。
全国の小学校では天皇・皇后の写真「御真影」とともに「教育勅語」が奉安所に納められ、式典のときに校長が奉読し、生徒たちは最敬礼で直立不動のまま聞くことが儀礼として定められた。
そして道徳教育の授業において「天皇は現人神であり、天皇のために死ぬことは最も尊い美徳である」と忠君愛国の精神をくり返し刷り込まれていきました。
教育勅語の十二の徳目の中で最も核心をなすのは最後の一条、すなわち
「一旦緩急あれば義勇公に奉じ、以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」
“もし国に危機が迫ったならば、国民は国家・天皇のために身命を捧げ、以て天地とともに永遠に続く皇室の運命を扶けよ”と――。
ひと言でいえば
「天皇のために命を捧げよ」
ということであります。
また「天皇のために戦って亡くなった兵士の霊を祀る」軍事的宗教施設として靖国神社が作られ
「天皇陛下のために戦場で死ねば、靖国神社に神として祀られる」という約束は、死に対する兵士の恐怖を「名誉」へと変える強力な仕組みとなりました。
これらが後の「国家総動員法」を正当化し、あの無謀な「特攻隊」へと繋がっていくのであります。
このように国民皆兵の軍事国家の理念となったのが、教育勅語だったのであります。
ちなみに高市首相は幼いころに、教育勅語を両親からくり返し教えられたことを自身のブログ(2012年9月3日付)に記し、教育勅語のことを
「現在においても尊重するべき正しい価値観」と絶讃し
「見事な教育勅語は、敗戦後のGHQ占領下で廃止されてしまいました」と、その廃止を惜しんでおります。
高市首相の思想が、戦前の日本を復活させようとする日本会議のそれにどっぷり浸かり、その希求する国家像こそ、天皇のために国民が命を捧げる国家であることは、このことからも明らかであります。
話を戻します。
こうして謗法の国家神道を打ち立てた日本は、日清・日露・日中・日米戦争へと引きずり込まれ、ついには三百数十万人の犠牲者を出して敗戦を迎えることになったのであります。
敗戦後、GHQは日本の軍国主義の源泉となった「国家神道」を解体するために「神道指令」を出し、また天皇自身に「人間宣言」といわれる詔書を発布せしめ現人神であることを否定させた。
そして、それまで「宗教を超越した国家の祭祀」と位置づけられてきた全国約8万の神社は国家と完全に切り離されてその庇護を失い、単なる民間の宗教法人に格下げされ、神社界が自らをまとめる組織として「神社本庁」を設立しました。
さらに1947年(昭和22年)にはGHQの草案を基に作られた日本国憲法が施行されました。
先生は、日本国憲法は「アメリカ依存の属国憲法」であると指摘されるも、「政教分離」の規定で国家神道を除去したことに関しては「功績」と仰せであります。
しかし、神社本庁ならびに後に設立される日本会議等の保守層は、GHQの「神道指令」によって「国家神道」が解体され、「人間宣言」によって天皇が「現人神」であることを否定させられ、そして「日本国憲法」という最高法規でそれらのことが雁字搦めに縛られたことに対し
「日本の魂が壊わされた」
との強い喪失感を持つとともに
「いつか必ず現人神たる天皇中心の国体を取り戻さなければならない」
との憧憬を懐くに至るのであります。
これこそが、日本会議・神社本庁界隈の輩を動かし続ける根本的な原動力であり、安倍元首相が掲げた「戦後レジームからの脱却」の本質なのです。
こうした喪失感を原動力として、神社本庁は靖国神社の国家護持や元号廃止反対などの政治的課題に取り組むためのロビー活動団体である「神道政治連盟」を設立しました。
さらに1974年(昭和49年)には神社本庁をはじめ明治神宮や富岡八幡宮などの神社ならびに臨済宗・曹洞宗などの既成仏教、さらには生長の家・佛所護念会教団などの新宗教等の謗法が結集し「日本を守る会」が設立されました。
この「日本を守る会」の理論的支柱となったのが、「日本は神の国」「天皇は現人神」であることを教義の中心に置き、現行憲法を「無効」と主張して明治憲法体制への回帰を生涯めざし続けた生長の家の教祖・谷口雅春であります。
この谷口雅春の思想は、明治政府の国家神道の制度的側面を宗教的・霊的に深化・絶対化したものといえる。
そして「日本を守る会」の事務局として実務・運営を担ったのが、谷口雅春の強い影響を受けた椛島有三や伊藤哲夫ら生長の家の活動家です。
一方、1981年(昭和56年)には、宗教色を薄めた世俗的な財界人・旧日本軍将校OB・学者・文化人らの保守層を集めた「日本を守る国民会議」が設立され、こちらの事務局もまた生長の家の活動家らが担いました。
そして1997年(平成9年)には、この二つの団体が合流して「日本会議」が設立され、同時に「日本会議国会議員懇談会」も設立されました。
日本会議の会長には元最高裁判所長官や元大学学長など権威ある肩書きの人物が就いているものの、実際に実権を握り戦略を立てて全国組織を動かしているのは椛島や伊藤ら、くだんの生長の家の活動家なのです。
そして「日本会議」が世論作りや選挙支援を担い、「日本会議国会議員懇談会」が国会内での立法・政策推進を担うという表裏一体の政治インフラがここに完成したのであります。
この日本会議国会議員懇談会の特別顧問を務め、日本会議が長年めざしてきた「自主憲法制定」と「戦後レジームからの脱却」を首相の立場で強力に推進したのが安倍晋三でした。
同議連副会長の高市早苗は安倍の後継者を自任し、日本会議の中枢メンバーの伊藤哲夫とは若いころから行動を共にし、その強い影響を受けています。
高市首相は国会議員になる前の二十代だったころ、今は存在しない「立法政策研究センター」という組織の「専門研究員」の肩書きで活動しており、同センターには伊藤哲夫や日本会議中枢メンバーの一人である高橋史朗も「主任研究員」という肩書きで在籍し、ともに活動していました。
すなわち高市首相は、日本会議の中枢を担う二人の指導を直接受ける立場にあったのであります。
その後に高市早苗は国政に進出し、日本会議国会議員懇談会に設立当初から参加し、その副会長として国会議員の立場で日本会議の意向を実現せんと活動してきた。
このような系譜を見るとき、日本会議の中枢メンバーの伊藤哲夫が、高市早苗が自民党総裁に選出された昨年十月に
「神、日本を見捨て給わず」「神様はやっぱりこの日本国を見捨ててはおられなかった。日本再生のための最後のエースを見事に当選させて下さった」と大喜びした意味がよくわかります。
まさしく戦後GHQの占領政策からの脱却をめざし、長年活動してきた日本会議・中枢メンバーの伊藤哲夫が「最後のエース」と評する高市首相に求めていることこそ、天皇を現人神として日本の中心とする明治憲法的な国体回帰、まさに「神の国」を作らんとする邪な改憲であることは疑いなきところであります。
ほかならぬ高市首相自身、ブログ(2012年8月15日付)において
「未来にわたって政治家はもとより多くの国民に英霊顕彰(靖国神社で戦没者を慰霊する祭祀のこと)に参加していただける環境を整えること」と「現行憲法に代わる新しい日本国憲法を作ること」
この二つを
「政治家としての自分の最後の仕事」と述べ、それらの目標を達成し、安倍晋三が唱えた「『戦後レジームからの脱却』を成し遂げることこそが、私の世代が果たすべき未来への責任」と記している。
これこそが高市首相の究極の目的であり、彼女はそれをいま果さんとしているのであります。
しかし顕正会は、日本を「神の国」にせんとするこのような謗法は断じて許さない。
日本の歴史を見れば、仏法が朝鮮半島の「百済」の国から日本に始めて渡ってきたとき、豪族の物部は日本古来の神を崇めて、仏法を強く排斥した。
これを見て、聖徳太子は崇仏派の豪族・蘇我氏とともに敢然と物部と戦ってそれを打ち破り、始めて日本に仏法を確立した。
このとき
「仏は主君、神は所従」
ということが決定したのです。
ゆえに大聖人様は曽谷抄に
「神は負け、仏は勝たせ給いて、神国はじめて仏国となりぬ」
と仰せられている。
かくて聖徳太子は仏法を根本とした「十七条憲法」を制定し、これを国家統一の指導原理とした。
その第二条には
「篤く三宝を敬え。三宝とは仏・法・僧なり」
とある。
このように法華経を鎮護国家の大法と定め、日本を「仏国」にしたのであります。
これこそ、日蓮大聖人御出現の露払いとしての聖徳太子の重大使命であります。
また第五十代・桓武天皇は、伝教大師と南都六宗の代表を公場対決せしめ、邪正を明らかにせしめたのち、伝教大師を擁護して法華経迹門の戒壇建立に全魂を傾けた。
これも大聖人御出現の露払いであります。
推古天皇の摂政として国政の衝に当った事実上の国主である聖徳太子をはじめ、桓武天皇などの賢王はみな仏法を護持して国家を安泰にしておられる。
これらは
「進退全く人力に非ず」すべては仏力の所作であります。
かくて末法に入っては、三世十方の諸仏の根源の本仏・久遠元初の自受用身たる日蓮大聖人がこの日本に御出現あそばされる。
天照太神はこの御本仏を守護し奉るため、前もって日本に出現した善神であります。
大聖人様はこの天照太神のことを産湯相承事に
「久遠下種の南無妙法蓮華経の守護神」
と仰せ給うておられる。
であれば、その子孫である天皇は当然、日蓮大聖人の仏法を擁護し奉らなければいけないところ、明治憲法下の政府は、日蓮大聖人を無視して、天皇を現人神とした国家神道を本としたところに根本的な誤りがある。
その結果、明治・大正・昭和のわずか七十七年で、日本は有史以来始めての惨めな敗戦を味わったのであります。
しかるに高市首相ならびに日本会議界隈の輩は、これらの歴史的事実を弁えず、また浅井先生の62度におよぶ諫暁により「神の国」を作らんとした安倍晋三が銃弾に斃れた大罰の現証を眼前にしながら、国家神道を復活させ、主君たる御本仏日蓮大聖人を無視して、再び「神の国」を作らんとしている。
諸天いかで怒りをなさぬ道理がありましょうか。
顕正会は日蓮大聖人の弟子として、浅井先生の弟子として、このような邪な改憲は断じて阻止せんと決意しております。
さもなくば国が亡びる。
さて話は変わります。
広布決戦場第七年に突入してわずか四ヶ月で、世界は瞬く間に大動乱の様相を深め、世界経済も軋み始めております。
これまさしく仏法に背くゆえに起きる「三災」のうちの「穀貴・兵革」の災であります。
穀貴とは大飢饉のこと。現代でいえば経済危機で生活が成り立たなくなることもこれに入る。
兵革とは世界の大戦乱であります。
2月28日にアメリカとイスラエルが開始したイランへの軍事攻撃からすでに二ヶ月が経過し、現在も停戦協議が難航し、予断を許さない緊迫の状況が続いております。
もしこのままホルムズ海峡が開放されず、アメリカが大規模な爆撃を再開したら、イランは即座に湾岸諸国の油田・ガス田・海水淡水化プラントへの報復をすることは間違いなく、一度破壊されたらそれらの施設を再建するには数年の年月を要し、世界恐慌に陥ってもおかしくない。
このような世界経済に深刻な影響を及ぼす要因を自らが作りながら、トランプ大統領は反省するどころかホルムズ海峡を開放しないイランに苛立ち、恫喝を行なった。
4月1日、トランプ大統領は演説の中で「イランを石器時代に戻す」と言い、6日には自身のSNSに「このクソ野郎ども、海峡をさっさと開けろ。さもなくば地獄を見ることになるぞ」と投稿した。翌7日には「今夜、ひとつの文明が完全に消滅する。二度と戻ることはない」という脅迫的なメッセージを書き込んだ。これらは核使用の示唆すら連想させる過激なものでありました。
さらに後日にはイラン戦争を「素敵なイランという国へのちょっとした気晴らし」とおちょくる態度すら示したのであります。狂気の沙汰としか言いようがない。
交渉ではなく威圧によって相手を屈服させようとし、従わなければ軍事力や経済的打撃をもって制裁を加える、こうした振舞いはまともな国家ではない。
もはや「ならずもの国家」というべき姿であります。
しかも、それらの代償を払うのはトランプ大統領ではない。
全く関係のない世界の人々なのであります。
また、トランプ大統領が停戦延期などを発表する直前に原油先物市場などで巨額取引が行われていることが、これまでに複数回確認されており、トランプ大統領に近しい人物がインサイダー取引を行なっている疑惑が報じられている。
もしトランプ大統領に近い誰かがイラン戦争を通じて莫大な利益を上げているのだとしたら、完全に狂っているとしか言いようがない。
イランへの違法な先制攻撃を行い、世界を史上最大のエネルギー危機に陥れたトランプ大統領に対し、欧州各国などが「国際法違反の違法な戦争」と強い批判の声を上げる中、「世界に平和と繁栄をもたらす人物」と礼賛したのは高市首相くらいで、不見識極まりない。
権威あるイギリスの経済紙「フィナンシャル・タイムズ」は「トランプにNOと言えない国」と題した記事で日本の立場を冷ややかに分析している。
その中で、日本の対米輸出に対してかけられたアメリカの圧力を「ヤクザ式の恐喝」と言い、関税回避のために87兆円もの巨額投資に合意したことを「虐待的な関係」と表現した専門家の声を紹介している。そして「迎合すればするほど扱いが悪くなる」とも指摘しています。
さらに、高市首相がいくらトランプ大統領に忠誠を尽くしても、トランプ大統領が後日の記者会見で「日本は助けてくれなかった」と名指しで批判したことは、高市首相にとっての「危機」を物語るものと皮肉られている。
「日米首脳会談は大成功」という政府や各メディアの評価がいかに空疎なものであったかを知るべきであります。
高市首相の媚態外交は世界からこのように蔑視されていること、まことに情けない限りであります。
このような高市首相の醜態を見るほどに、先生から幾度と指導頂いた聖徳太子の姿が脳裏に過るものであります。
仏法を根底とした日本を作った聖徳太子は、日本とは比較にならない力を持った隋の独裁専制君主であった煬帝に対し
「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙無きや」
との国書を送り、不思議にも対等な国交を結んだ。
これは単なる外交的な手腕という表面的なものではない。天台大師の教化を受けていた隋の煬帝と、天台大師の師匠である南岳大師の後身たる聖徳太子の仏法上の立場の違いのゆえであり、何より「日出づる処」すなわち下種の大仏法が出現する日本国の国主としての仏法上の大確信があってのことであります。
そして大聖人様は、広宣流布するときに出現する三大秘法を持つ国主の徳について、法華初心成仏抄にこう仰せになっておられる。
「万国に其の身を仰がれ、後代に賢人の名を留め給うべし。知らず、又無辺行菩薩の化身にてやましますらん」と。
無辺行菩薩とは日興上人の御事であります。
広宣流布の暁には、この無辺行菩薩の再誕、前生所持の日興上人が「本化国主」として必ず皇室にお出になる。
この大威徳を持つ賢王は日本人だけではなく、八十数億の地球上の全人類が「帝王」と崇める徳を持ったお方であります。
このとき始めて、人類の大理想である世界国家・世界政府が実現するのです。
仏法・世法ともに大悪きわまるを見るほどに、いよいよ大善たる広宣流布・国立戒壇建立、そして本化国主出現も遠からずと胸の高鳴りを抑えられません。
それにつけても、高市首相の危機意識の薄さには言葉を失うものであります。
アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃が開始された2月28日、高市首相はその情報を得ながらも、石川県知事選における現職候補・馳浩の応援演説に赴いた。
中東情勢の緊迫が日本にも深刻な事態を及ぼし得る状況であれば、一国の首相として直ちに官邸で危機対応に当るべきでありました。
しかるに高市首相は、国家の危機対応よりも政権基盤強化のため「自民党の党務」である地方選挙の応援を優先した。これだけでも首相失格であります。
また中東情勢が日本経済および国民生活に与える影響を政府は極めて軽視していると言わざるを得ません。
原油価格の高騰は日本の貿易収支を悪化させ、さらなる円安とインフレをもたらし、企業倒産の増加やスタグフレーションなど日本経済と国民生活に重くのしかかる。
とりわけ「ナフサ」の供給不安は、かつてない深刻な影響をもたらす恐れがあります。
ナフサとは、原油を熱して蒸留する過程で生まれる「粗製ガソリン」のことであり、プラスチック・合成ゴム・合成繊維といった現代社会を支える石油化学製品の原料です。
もしナフサがなくなれば、食品の容器や包装材が作れずスーパーの棚から包装食品が消え、ペットボトルも製造できなくなる。
自動車や家電も作れず、工場は操業停止に追い込まれる。
建設業界では資材や塗料が底をつけば、あらゆる工事が止まる。
最も深刻なのは医療現場であり、使い捨ての注射器や点滴チューブがなくなれば患者の命に及ぶ。医療崩壊もあり得るのであります。
日本はこのナフサの約8割を中東からの輸入に依存しており、非中東地域からの調達も不透明な状況で、もしホルムズ海峡が封鎖され続ければ、供給は大幅に減少もしくは途絶する可能性が高い。
石油は相当量の備蓄がある一方、ナフサの備蓄は極めて限られている。
もし長期間の供給減少や途絶が続けば、日本のあらゆる産業はあっという間に深刻な打撃を受けて日本経済は戦後最大級の危機に陥り、また凄まじい物価高と物不足が国民生活を襲うことは疑いない。
この「ナフサ・ショック」はすでに起き始めている脅威でありながら、政府はナフサの供給について「日本全体として必要量は確保できている」「流通の目詰まり」などと繰り返すばかりで、実際の現場の実態とは大きな乖離があります。
米国防総省は4月21日の非公式会合で、ホルムズ海峡の機雷除去には最大6ヶ月を要する可能性があることを述べており、しかもその作業は戦争が終結するまで開始されない見通しであることを伝えている。
また、世界最大級の素材科学企業のダウ社のCEOであるジム・フィッタリング氏は
「仮に今日ホルムズ海峡が開放されたとしても物流の詰まりを解消するだけで275日(約9ヶ月)、今となってはそれ以上の時間がかかるだろう」と4月23日のCNBCのインタビューで語っている。
当然、戦争が長引けばそれ以上にホルムズ海峡の混乱が続くことになる。
またホルムズ海峡の事実上の封鎖が続けば、世界の肥料貿易の約3割が滞る恐れがあり、世界的に肥料と燃料の高騰で食糧難を招く可能性が指摘されている。国連は最大で4500万人が新たに飢餓状態に陥る可能性があると警鐘を鳴らしている。
大聖人様は
「水すくなくなれば池さはがしく、風ふけば大海しづかならず」(兵衛志殿御返事)
と仰せであります。
今後、石油と食糧を求めての凄まじい争奪戦が世界各国の間で繰り広げられれば、その争いが「一閻浮提の大闘諍」につながるのであります。
日本国内においても、人々が目を血走らせて物を奪い合い、犯罪が多発するような社会となる。
こうした深刻な事態に陥る可能性が高まっている中で、高市首相はトランプ大統領への忖度からか、親日国であるイランから複数回にわたって「日本関連の船舶の通航を認める用意がある」と個別交渉の打診を受けながらも、「すべての国のタンカーの安全確保を求める」との原則論に終始し、イランの打診を積極的に活かそうとしてこなかった。
また安倍政権を支え、エネルギー政策に精通した今井尚哉内閣官房参与が、アメリカのイラン攻撃の直後にテヘランへの特使派遣を進言したものの、高市首相は受け入れなかったという。
いまや今井尚哉との溝は修復しがたいものとなり、各省庁から派遣された優秀な秘書官たちも高市首相を支える気がなくなっているとも報じられている。
エネルギーの90%以上を中東に依存する日本の特殊な事情を踏まえれば、トランプ大統領にべったりで対米従属一辺倒の硬直化した外交姿勢は、日本にとって命取りになりかねない。
「バカな大将、敵より怖い」という名言がありますが、高市首相の舵取りは極めて危ういと言わざるを得ない。
このような状況の中にあって、高市首相の軽佻浮薄な言動はおよそ理解に苦しむものであります。
マクロン大統領との首脳会談後の共同記者会見の場で人気アニメの必殺技「かめはめ波」のポーズをとった。
また、高市首相が長年のファンを公言しているイギリスのハードロックバンド「ディープ・パープル」のメンバー五人を官邸に招き、中でも憧れのドラマーに「あなたは私の神です」と興奮気味に伝えた。
周囲の者に「もうこれでいつ総理を辞めてもいい」と洩らしたというが、ならば「早く辞めろ」と言いたい(大爆笑)。
さらに自民党大会では、ミュージシャンの世良公則がサプライズゲストとして登場し、自身のヒット曲のサビの部分を「サナエ」に変えて熱唱。高市首相はニコニコしながら手を上げて喜んでいた。
また高市首相の肉声が流れるアクリルスタンドやボールペンなどのサナエグッズを抽選品として用意し、等身大のフォトパネルを複数箇所に設置しては、ファンサービスのようなことを行なった。
この勘違いは見ているほうが痛々しい気持ちになる。
国民が物価高や供給不安に苦悩している最中に「浮世離れ」したパフォーマンスに興じる姿はまともな政治家ではない。
「酔えるが如く、狂えるが如し」(顕立正意抄)の亡国の政治家であります。
高市首相は国民の生活など眼中におかず
「スパイ防止法」の制定を急ぎ
国民監視につながる恐れがある「国家情報会議」設置法案を可決させ
さらには防衛装備移転三原則を見直して、殺傷能力のある武器の輸出を容認する改定を閣議決定で決めてしまった。
衆院での圧倒的議席を背景に、国会での十分な議論や国民への説明を軽視したまま、アメリカの国家安全保障戦略に則り、第一列島線で一次的責任をもつ前線国家として戦えるよう突き進んでおります。
片や、日本会議・神社本庁と心を合わせて日本を「神の国」にしようとしている。これらは愚かの極みであります。
たとえアメリカを柱として、いかに軍備を増強したとしても、諸天の守護がなければ一切の軍備も虚しくなる。
ゆえに撰時抄には
「設い五天のつわものをあつめて、鉄囲山を城とせりともかなうべからず。必ず日本国の一切衆生兵難に値うべし」
と仰せられている。
日本国は七百年前に大聖人様の御頸を刎ね奉らんとする大逆罪を犯しながら、未だに改悔なく、大聖人様の仏法を用いない。
これ「用いずば国必ず亡ぶべし」であります。
また正系門家は御遺命に背き、ことに学会はこれに加えて「極限の大謗法」と「未曽有の邪教化」という三大謗法を犯している。
これ「あしくうやまはゞ国亡ぶべし」であります。
この二悪が鼻を並べるゆえに
「仏法より事起こる」の「前代未聞の大闘諍」と日本への「他国侵逼」が迫っている。
もう政治の力でも、経済の力でも、科学の力でも、どうにもならない。
日本一同が日蓮大聖人に帰依して、国立戒壇を建立して諸天の守護を得る以外に、日本が亡国を遁れる術はない。
今月拝聴した下種本仏成道御書の講義において先生は
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」
との重大なる御聖意について
「日蓮大聖人を信ずるか背くかによって、日本国の有無も、人類の存亡も決する」のは、宇宙的スケールの力用を有する諸天が御本仏を守り奉るゆえとして
「この厳然たる諸天の働きがあればこそ、大聖人様に怨をなす国は必ず亡びる。
日本国だけではない。世界においても、大聖人の仏法を用いなければ全世界に悪鬼が乱入し、地球上は騒乱と戦争が相次ぐ地獄の国土となる。そして人類が開発した大量破壊兵器によって、人類は自ら亡びざるを得ない。これが『闘諍堅固』の末法の姿である」と。
さらに
「諸天は顕正会の戦いを見て、大聖人様の御眼を恐れるがゆえに、必ず国にしるしを現わすものと、私は確信している」
と仰せ下さいました。
今まさに先生の仰せの通りの世相になってきたこと、誰も否定できぬところであります。
諸天の働きを前提とした先生の一国諫暁により、大罰がいよいよ事実になったことを以て、日本一同が日蓮大聖人に帰依して、国家意志の表明を以て国立戒壇を建立するならば、日本は諸天が厳然と守護する金剛不壊の仏国となること大確信すべきであります。
さあ、全顕正会は世界の大動乱と日本の亡国が加速するを見ては、いよいよ三百万への決意を堅めていきたい。
迎える五月、中盤を睨み一切の油断を排した大前進をなし、霊山からお見守り下さる浅井先生に全員でお応えしてまいろうではありませんか。
以上。(大拍手)