きょうの総幹部会も素晴らしいですね。一人ひとりの信心の赤誠みなぎる登壇、私は大感動いたしました。
そして、顕正会こそ日本国において唯一の、日蓮大聖人の弟子の大集団なのだと改めて思いました。
ことにきょうは、体験発表の三人が、ともに良き「臨終」についての発表でしたね。まことに、大聖人様の仰せのままの信心をして、仰せのままの成仏を遂げさせて頂ける、何とも有難いことであります。
大聖人様は、真言の善無畏・一行等の悪臨終についてこう仰せられている。
「一切は現証には如かず。善無畏・一行が横難・横死、弘法・慈覚が死去の有り様、実に正法の行者是くの如くに有るべく候や」(教行証御書)と。
善無畏三蔵の臨終は「黒皮隠々として骨甚だ露わる」(神国王御書)として、弟子たちの記録にある。大聖人様はそれをごらんになって「人 死して後 色の黒きは地獄に堕つ」と判じ給うておられる。
そして教行証御書に
「一切は現証には如かず…実に正法の行者是くの如くに有るべく候や」
と仰せられ、臨終の現証こそ、法の邪正を判ずる決め手であると、お示し下されているのです。
私は顕正会員の良き臨終を聞くたびに
「何と有難いことか、大聖人様の三大秘法を仰せのままに信心し、仰せのままに成仏させて頂ける」と、ただ有難い思いでいっぱいになります
さて、広布の決戦場たる20年代の第二年、六・七月法戦が、いよいよ戦闘開始であります。
いま日本はコロナの急速感染で国中が怯えておりますが、「総罰」はこれで終わるのではない。コロナの大疫病はその始めであって、これから次々と大罰が起きてくるのです。
大聖人様は弘安年中に起きた「総罰」について、次のごとく仰せ下されている。
「日本国の大疫病と、大飢渇と、どしうちと、他国より責めらるゝは総罰なり」(出世本懐成就御書)と。
この仰せを拝すれば、いま広布最終段階に起きてきた総罰も、コロナの「大疫病」だけでは終わらない。これが引き金となって「けかち」たる経済崩壊と食糧危機が起こり、次いで「どしうち」たる国内の分裂・抗争が起こり、ついには亡国をもたらす他国侵逼の大罰が起こる。
そして大聖人様は、この亡国の大罰起こるとき、日本国を一時に信ぜしめ給う。すなわち広宣流布をあそばすのであります。
このとき御奉公を申し上げるのは、御遺命を守護し奉ったゆえに理不尽な解散処分を受けるとも、一筋の忠誠を貫き通し、いま三百万の死身弘法を成し遂げんとしている顕正会以外にはあるべくもない。
大聖人様が広宣流布をあそばす、その最終段階に御奉公ができるとは、顕正会はなんと有難い宿縁か。
さあ、六・七月法戦を力強く進めたい。
誓願は「一万三千」といたします。
全組織が、それぞれの誓願を大きく突破して、大歓喜の中に広宣流布を進めたい。
こう私は強く念願をしておりますが、みなさん、どうでしょうか。(大拍手)
さて、20年代に突入して、世間の動きも、学会の崩壊のテンポも、まことに早くなって来ましたね。これ、広布最終段階なるがゆえの、諸天善神の働きによるのです。
見てごらんなさい。
20年代第一年の昨年には、新型コロナウィルスが発生した。このウィルスはわずか0・0001ミリという微小な生命体なのに、力は凄い。あっというまに全地球上に感染拡大し、世界の経済をも狂わせ始めた。
どういうことかと言えば――
世界各国がコロナ対策として、大規模な財政出動と金融緩和をせざるを得なくなった。そのカネが株式市場に流れ込んで世界の株式相場が高騰した。アメリカは史上最高値を付け、日本も30年ぶりの高値となった。
そしてこれはバブルだから必ず崩れるのです。
すでに今、この株式高騰に警戒信号が点滅するようになってきた。
日本経済新聞は5月16日、「株価の乱高下に備え、リスク点検を急げ」と題する社説を掲げた。
またアメリカの中央銀行であるFRBは、今月6日発表の「金融安定性報告」において、リスク資産の価格上昇について警鐘を乱打した。ことに「株価は企業収益との対比で歴史的な高値となっている」と指摘した。
いいですか。「山高ければ谷深し」の譬えがあるように、株価の歴史的な高騰は、必ず歴史的な大暴落を招くのです。
ましてアメリカ政府はすでに膨大な借金を抱えている。一昨年10月31日の時点で、その債務残高は約23兆ドル(約2500兆円)を超えている。加えてコロナ対策のための借金は今後どこまで膨らむかわからない。
アメリカがたとえ世界第一の経済大国であっても、無限に借金ができるわけではない。その限界を感じて市場が不安を感ずれば、インフレの警戒感とか、長期金利の上昇とか、わずかなきっかけで株価は大暴落する。
そのときは、株式市場だけではない、米国債も、基軸通貨の米ドルも暴落する。このトリプル大暴落の衝撃は、1929年に起きたニューヨーク市場の大暴落の比ではない。
ここに全世界を巻き込む「世界大恐慌」が、いま刻々と迫りつつあるのであります。
その中にあって日本は、先進国の中で最悪の借金国家です。政府債務は絶対額こそアメリカより少ないが、国内総生産(GDP)比では最悪で、いつ国家破産が起きてもおかしくない。
そのうえ日本には今、「首都圏直下」と「南海トラフ」の巨大地震が迫りつつある。この巨大地震こそ亡国の他国侵逼が起こる号鐘であると、私は思っております。
「仏法は体のごとし、世間は影のごとし。体曲れば影ななめなり」(富木殿御返事)と。
すべては「仏法より事起こる」のであります。
いいですか。
日蓮大聖人は、日本および全世界をお救い下さる久遠元初の自受用身・末法下種の御本仏であられる。
しかるに当時の日本国は、この大慈大悲の御本仏を二度も流罪し、御頸を刎ね奉らんとした。ゆえに諸天はこれを許さず、隣国に命じてこの日本を責めしめたのです。
大聖人様は「聖人知三世事」に次のごとく仰せ下されている。
「日蓮は一閻浮提第一の聖人なり。上一人より下万民に至るまで、之を軽毀し、刀杖を加え、流罪に処するが故に、梵と釈と日月・四天、隣国に仰せ付けて之を逼責するなり」と。
「一閻浮提第一の聖人」の御頸を刎ね奉る罪禍がどれほど重いものか。
その罰は、当時の日本だけには止どまらず未来の日本国にも及び、また日本だけでなく一閻浮提にも及ぶのです。
ゆえにいま「飢渇」たる世界大恐慌が起こらんとし、「前代未聞の大闘諍」も迫りつつあるのです。
世間の人々は、この大災難がなぜ起こるか、その根源を知らない。ゆえに日本の人々は未だに、大慈大悲の御本仏を信ぜず背き続けている。
それにも増して悪の中の大悪は、正系門家が大聖人様に背き奉ったことです。
学会は「国立戒壇は選挙に不利をもたらす」として、国立戒壇を否定して偽戒壇・正本堂を建て、これを「御遺命の戒壇」と偽った。
宗門は学会にへつらって、この大悪に協力をした。
その後、罰によって学会・宗門の間に仲間割れが起こるや、池田大作はあろうことか「本門戒壇の大御本尊」を捨て奉り、一方、阿部日顕は戒壇の大御本尊を怨嫉・誹謗する身延派とも手を組んだ。
学会・宗門ともに、何たる師敵対、何たる大謗法か――。
大聖人様は建治三年の四条抄にこう仰せられる。
「吾が一門の人々の中にも、信心もうすく、日蓮が申す事を背き給わば、蘇我が如くなるべし」と。
この仰せの「日蓮が申す事」の中には、国立戒壇建立の御遺命ほど重いものはない。よってこれに背けば、必ず蘇我のごとく身を亡ぼすこと疑いない。
今の学会を見てごらんなさい。いよいよ崩壊が始まって来たでしょ。
学会は、曽ては日本における最大・最強の組織であった。だが今や腐敗堕落し、枢要の幹部が相次いで失脚している。
まず本年1月下旬、公明党の遠山清彦衆院議員が、コロナの緊急事態宣言発令下にもかかわらず、銀座の会員制クラブで豪遊していたことが発覚し、これを憤った学会婦人部の突き上げによって、遠山は議員辞職さらに政界引退まで余儀なくされた。
この遠山は一般にはあまり知られていないが、前財務副大臣も務め、公明党においては幹事長代理であった。「来年の秋には公明党代表に就任する予定」とまで言われていた人物です。この大物が、その堕落ぶりをマスコミに暴かれ、政界から引退せざるを得なくなったのです。公明党の受けた衝撃は計り知れない。
さらに翌2月には、創価学会で「政治部長」の異名をとる佐藤浩副会長が突然、表舞台から姿を消してしまった。表向きは「満60歳の定年退職」ということになっているが、それは口実に過ぎない。
佐藤は現役学会幹部の中では最も自民党とパイプが太く、総理大臣の菅義偉とは電話一本でやり取りができる仲だった。彼だけが、菅総理と話をつけては学会を動かしていたのです。まさに中枢の中の中枢であった。
その実力は、自民・公明両党の利害がぶつかり合う選挙協力問題などでは菅首相をはじめ自民幹部と口角泡を飛ばして交渉して、最後には「佐藤さんに言われたら仕方がない」として自民党側が折れるのが常であったという。
学会内でも、こと選挙と政界工作に関しては、原田稔会長すら口を挟めないほどだったという。
この佐藤が、なぜ突然 姿を消したのか。
佐藤は遠山清彦の「後見人」のような立場だった。二人は毎晩のように銀座や赤坂で豪遊を繰り返していた。このような二人の行状が「文春砲」で暴かれ、学会婦人部の猛反発を受けて遠山がまず失脚した。佐藤もそれに連座したというのが、真相だといわれている。またこれには学会内部の権力闘争も絡んでいるとも伝えられている。
いずれにしても、今や学会も公明党も、その力は急速に衰えつつある。
それは公明党の得票数を見ればよくわかる。公明党の国政選挙の比例区票は、2005年(平成17年)の898万票を頂点として、以後 減少を続け、一昨年の2019年参院選挙では653万票と、実にピーク時と比べて約250万票も激減している。
この傾向は国政選挙だけではなく、地方議会選挙の結果にも表われており、ほとんどの地方議会選挙で公明党は得票数も議席数も減らし、今や学会の勢力衰退は誰の目にも明らか。しかも加速度を付けているのです。
その結果、学会機関紙「聖教新聞」の配達もままならず、配達を読売新聞の販売所に委託している地域も全国で多発している。
さらに学会の衰退を如実に示したのが、このたびの婦人部と女子部の解体・統合です。
原田稔会長は学会本部幹部会においてこう発表した。
「婦人部の名称を5月3日に『女性部』と変更し、11月18日に女子部と一体化する」と。
これまで学会婦人部は、選挙活動でも主体となって活動してきた、学会でいちばん強い組織だった。「選挙マシーン」とまで言われてきた。しかし今や、その婦人部の活動力が著しく低下して来たのです。そこで婦人部よりさらに無力化している女子部と一体化して、新たに「女性部」を作るということになった。これこそ学会衰微の何よりの兆しであります。
なぜこのように学会は衰退して来たのか。それは申すまでもない。
大聖人様の御遺命たる国立戒壇を捨て、剰え戒壇の大御本尊をも捨て奉った大謗法による。
戒壇の大御本尊様を捨て奉って、保つわけがないではないか。
ここに「蘇我が如くなるべし」の仰せのままに、今、いよいよ音を立てて崩れ始めて来たのであります。
宗門も同じです。学会にへつらって大聖人様の御遺命に背いた罪は重い。しかも未だに一分の改悔もない。その上いま、戒壇の大御本尊様を「営利の具」とし、御開扉料稼ぎに狂奔している。何とも恐れ多いことであります。
この無道心、今生には必ず餓鬼道に堕する。すなわち「食えなくなる」ということです。
大聖人様は開目抄の末文に、当時の天台宗の学者どもが国家権力者にへつらって念仏・禅等の邪法に味方した、その無道心をごらんになって、こう仰せられている。
「今生には餓鬼道に堕し、後生には阿鼻を招くべし」と。
この御叱りは、いまの宗門の僧侶に当てはまる。もし心からの改悔がなければ、後生はさておき、今生には必ず餓鬼道に堕すること疑いない。
さて顕正会は学会・宗門の御遺命破壊の大悪を見て、「もしこれを黙止するならば、大聖人様に対し奉る最大の不忠になる」と恐れて、諫暁に立ち上がった。
そして正系門家の信徒団体としては死罪に等しい「解散処分」を受けた。潰滅して当然であった。
だが、一人として退する者なく、それ以後、遥拝勤行による死身弘法が始まったのであります。
解散処分を受けたときは一万二千、今ついに日本国を揺り動かす三百万の仏弟子の大集団に成らんとしている。
すべては大聖人様の御守護による。弱小の顕正会が、ただ忠誠心のゆえに立って解散処分を受けた。不憫と思しめされた大聖人様が、顕正会をお守り下されたのであります。
改めて遥拝勤行について申します。
この遥拝勤行こそ、大聖人様が教えて下されたものと、私は深く拝しております。まさに遥拝勤行こそ忠誠の証であります。
解散処分によって「登山はさせない」「御本尊は下附しない」ということになった。これは池田大作が顕正会を抹殺せんとして、宗門になさしめたものです。
顕正会が潰れるのはいい。だが、大聖人様の御遺命たる広宣流布・国立戒壇建立はどうなるのか。天魔その身に入る池田大作、それにへつらう宗門僧侶、大聖人の御眼を恐れぬこれらの輩に、広宣流布ができるわけがない。その資格もない。
このとき私の胸に「遥拝勤行で広宣流布の御奉公に立たん」との決意が湧いた。「遥拝勤行こそ広布最終段階の信行である」との確信が湧いた。
戒壇の大御本尊様こそ、大聖人様の出世の御本懐にして、世界の全人類に総じて授与あそばされた成仏の法体・大良薬であられる。
ゆえに日寛上人は観心本尊抄の文段において
「就中、弘安二年の本門戒壇の御本尊は、究竟の中の究竟、本懐の中の本懐なり。既に是れ三大秘法の随一なり。況んや一閻浮提総体の本尊なる故なり」と。
このように日寛上人は、戒壇の大御本尊こそ「一閻浮提総体の御本尊」と仰せられている。「総体」とは「総与」ということ。すなわち全人類の一人ひとりに、総じて授与して下さった大御本尊であられる。
この大御本尊を今、距離を乗り越えて直接拝みまいらせる遥拝勤行は、なんと有難いことか。
この大御本尊こそ、生きてまします日蓮大聖人の御当体であられる。ゆえにいかなる人も、恋慕渇仰して大聖人様の御名を「南無妙法蓮華経」と唱え奉れば、直ちに大聖人様に通じ、大功徳が頂ける。
ゆえに現世には生活が守られ、臨終には成仏の相を現じ、死後の生命も大安楽を得る。すなわち凡夫の我が身がそのまま仏に成らせて頂けるのであります。
この遥拝勤行には、距離は一切関係ない。日本列島のどこから拝みまいらせようと、いや地球上のどこから唱え奉ろうと、直ちに大聖人様に通ずる。
ゆえに大聖人様は、身延から千里離れた佐渡に住する千日尼御前に、次のごとく仰せ下されている。
「譬えば、天月は四万由旬なれども大地の池には須臾に影浮かび、雷門の鼓は千万里遠けれども打ちては須臾に聞こゆ。
御身は佐渡の国にをはせども、心は此の国に来たれり。乃至、御面を見てはなにかせん、心こそ大切に候へ」と。
―たとえば、天の月は遠く離れていても大地に池があれば直ちにその影を浮かべる。また昔 中国の雷門に置かれていた鼓は、千万里離れていても打てば直ちに聞こえた――という。この譬えは、恋慕渇仰して唱え奉るお題目は、直ちに日蓮大聖人・戒壇の大御本尊に通ずるということです。
―いま千日尼御前は遠い佐渡の国にいるが、心はこの身延に来ているのである。御顔を見るとか見ないではない。心こそ大切なのである――とお教え下されている。
なんと有難い仰せか。この仰せこそ遥拝勤行の大精神であります。
この恋慕渇仰の遥拝勤行は、広宣流布の時には日本国中に満ちる。そしてこの純粋けなげな信心が「唯願説之」となって、「勅宣・御教書」も申し下され、国立戒壇が建立される。
そしていよいよ戒壇の大御本尊様が、その国立戒壇にお出ましあそばすのであります。
この重大御化導は、大聖人様の絶大威徳によって必ず成る。
そしてこの御化導をお手伝い申し上げるのは、大聖人様に一筋の忠誠を貫き通した地涌の菩薩の大集団・顕正会以外にはないのであります。
さて大聖人様は、広宣流布の時には「前代未聞の大闘諍 一閻浮提に起こるべし」と撰時抄に御予言下されている。
いま「世界制覇」を国家目標としている修羅の国・中国は、急速に強大化している。そして20年代の終わりまでには、経済規模もアメリカを抜き、軍事力においても凌駕すると豪語している。
このテンポの速さは凄まじい。
すでに中国の侵略は、東シナ海・南シナ海一帯に及ばんとしている。これに対抗してアメリカは、日本・韓国・インド・豪州等に呼びかけて対中包囲網を築かんとしている。この米中対決は世界の覇権を賭しているから深刻です。
ここに「闘諍堅固の仏語地に堕ちず」(撰時抄)との仰せのままに、全世界を巻き込む「前代未聞の大闘諍」が起こるのであります。
もしこの大闘諍が始まったら、核兵器をはじめとして、宇宙兵器・生物兵器・サイバー機器等の殺戮兵器は、すでに人類を絶滅し得る。
この大惨禍をお救い下さるのは、諸天に申しつける絶大威徳まします日蓮大聖人ただ御一人であられる。
このことについて、新尼抄には次のごとく仰せ下されている。
「一閻浮提の人々各々甲冑をきて弓杖を手ににぎらむ時
諸仏・諸菩薩・諸大善神等の御力の及ばせ給わざらん時
諸人皆死して無間地獄に堕つること雨のごとくしげからん時
此の五字の大曼荼羅を身に帯し心に存せば、諸王は国を扶け、万民は難をのがれん」と。
「一閻浮提の人々各々甲冑をきて弓杖を手ににぎらむ時」とは、全世界を巻き込む戦争が起こる時――ということ。このような大闘諍が必ず起こるのです。
「諸仏・諸菩薩・諸大善神等の御力の及ばせ給わざらん時」とは、このときいかなる仏・菩薩・諸大善神に祈るとも、この悲惨から遁れることはできない――ということ。
「諸人皆死して無間地獄に堕つること雨のごとくしげからん時」とは、夥しい人々が死んで無間地獄に堕ちること雨のごとく激しい時――ということ。まさに地球上に大量死が起こるのです。
「此の五字の大曼荼羅」とは、一閻浮提総与の「本門戒壇の大御本尊」の御事。この大御本尊を命かけて信じ奉るならば、各国の国主はその国を助けることができ、万民は大難を遁れることができる――と大聖人様は御断言下されている。
「諸王は国を扶け」との仰せからも、この大惨禍は地球規模であることが拝せられる。
まさに戒壇の大御本尊こそ、末法の全人類をお救い下さる大良薬、大聖人様の大慈悲の結晶なのであります。
また四十九院申状には
「第三の秘法 今に残す所なり。是れ偏に、末法闘諍の始め他国来難の刻み、一閻浮提の中の大合戦起こらんの時、国主此の法を用いて兵乱に勝つべきの秘術なり」と。
今、その「一閻浮提の中の大合戦」が起こらんとし、「他国来難」がいよいよ始まらんとしている。
その始まりが、中国による台湾侵攻です。来年の北京冬季オリンピック以後、中国は、彼らにとって適当な時機を見計らって断行すると思われる。
中国の独裁者・習近平は、台湾侵攻について「核心的利益」と称している。これは、いかなる犠牲を払っても台湾統一を強行するとの意思表示です。
もし台湾侵攻が始まれば、日本は直ちに巻き込まれる。
尖閣諸島は、中国が東シナ海の制空権を確保する必要からも、真っ先にこれを奪う。同時に、尖閣諸島よりもっと近い先島諸島すなわち与那国島・石垣島・宮古島なども直ちに戦場となる。沖縄も米軍の嘉手納基地があるからすぐ攻撃される。そしてついには日本本土が侵される。
まさに台湾有事は日本の有事なのです。だが、多くの日本人はこれを他人事のように見ている。まことに
「佞人は危うきに居て安きを欲う」(富木殿御書)との仰せのままです。
本年3月9日、アメリカのインド太平洋軍のデービットソン司令官は議会公聴会で次のごとく証言した。「今後6年以内に中国が台湾を侵攻する可能性がある」と。
また同月23日には、インド太平洋軍の次期司令官に指名されているアキリーノ海軍大将はさらに一歩踏み込んで「中国による台湾侵攻は、大多数の人々が考えるよりも非常に間近に迫っている」と証言した。
まさに台湾有事を発火点として「前代未聞の大闘諍」が始まり、日本はその大惨禍を必ず蒙るのです。
重ねて申します。
この大惨禍をお救い下さるのは、諸天に申しつける絶大威徳まします日蓮大聖人ただ御一人であられる。
大聖人様の絶大威徳は、竜の口の大現証を拝すれば誰にもわかる。理屈ぬきです。御頸刎ねんとした国家権力が、「月のごとく光りたる物」の出現によって、ひれ伏してしまったではないか。
これ、大聖人様が諸天に申しつけて、月天子の力によりこの大現証が起きたのであります。
この絶大威徳まします大聖人様が、日本国まさに亡びんとする時、諸天に申しつけてお救い下さる。そして一時に広宣流布をあそばすのです。
上野抄の
「ただをかせ給へ、梵天・帝釈等の御計いとして、日本国一時に信ずる事あるべし」とはこのことです。
このとき、日蓮大聖人の大恩徳を全日本人に教え、帰依せしめる御奉公を申し上げるのは、大聖人様を一念も忘れ奉らず、一筋の忠誠を貫き通した顕正会以外には、あるべくもない。
さあ、一国総罰の中、早く三百万の陣列を整えて、大慈大悲の大聖人様に応え奉ろうではありませんか。
以上。(大拍手)