きょうの総幹部会も素晴らしいですね。一人ひとりの熱烈そして真心こもる登壇、私は強く胸を打たれました。
さて、本年中盤の六・七月法戦は「二万」という大きな誓願を立てて前進を開始いたしましたが、さきほど発表のごとく、この誓願を大きく突破する、実に「二万五千三五九名」の大折伏が、ついに成し遂げられました。
この七月は異常気象による猛暑、そして列島各地で豪雨・大洪水が続いた。
その中で、全顕正会員の涙の出るような死身弘法の赤誠、私はただただ有難く思っております。
大聖人様は広布前夜の日本の様相を三大秘法抄に「末法濁悪の未来」とお示し下されておりますが、今まさしくその直中ですね。
人の心は貪欲と瞋恚と愚癡の三毒で満ち、ために凶悪犯罪やさまざまな災害が相次いで起きております。
弘安二年の曽谷殿御返事には
「三毒がうじやうなる日本国、いかでか安穏なるべき。乃至、飢渇は大貪よりをこり、やくびやうはぐちよりをこり、合戦は瞋恚よりをこる」と。
まさにこの仰せのとおりであります。
加えていま、世間一般の三毒のみならず、仏法の正系門家が「濁悪」に陥ってしまった。
そうでしょ。学会も宗門も挙って、大聖人様の一期の御遺命たる「広宣流布・国立戒壇建立」を捨て、さらに池田大作はあろうことか「本門戒壇の大御本尊」をも六百万学会員に捨てさせ奉った。
これすべて、天魔その身に入る池田大作のたばかりであり、それにへつらう宗門の無道心から起きたのであります。
その罰で、学会はいま崩壊しつつある。また宗門も供養を貪るだけの「餓鬼道」に堕し、共に折伏弘通など全くできなくなってしまった。
その中、「国立戒壇」の御遺命を守護し奉ったゆえに解散処分を受けた顕正会だけが、一筋の忠誠を貫いて大法弘通に徹し、ついにいま三百万の仏弟子の大集団に成らんとしているのであります。
この不思議、ただただ大聖人様の御守護以外にはない。私は深くこのことを拝しております。
さて、五月度総幹部会でも拝しましたが、この七月、改めて立正安国論における「災難興起の原理」を深く拝し奉りたい。
いいですか。
立正安国論には「災難興起の原理」を
「世皆正に背き、人悉く悪に帰す。故に善神国を捨てて相去り、聖人所を辞して還らず。是を以て魔来たり鬼来たり、災起こり難起こる。言はずんばあるべからず、恐れずんばあるべからず」
と仰せ下されている。すなわち
―一国が挙って正しい仏法に背くならば、国土を守護する諸天善神はその国土を捨て去る。このゆえに天魔・悪鬼が国土に乱入し、災難が並び起こるのである――と。
立正安国論にはこの「災難興起の原理」を、金光明経を引いてさらに詳しくお示し下されている。
その金光明経の文意を、文底の深義に約して拝せば、次のごとくになる。
―この日本国において、文底深秘の大法たる「本門戒壇の大御本尊」ましますとも、人々がこれを信ぜず背くならば、諸天善神はこの日本を捨て去る。このとき人々の心は「一切の人衆皆善心無く、唯繋縛・殺害・瞋諍のみ有って互いに相讒諂し、枉げて辜無きに及ばん」という状態に陥る。そしてついには他国侵逼の大難を受けるのである――と。
この中の「一切の人衆皆善心無く…」の文意をさらに示せばこういうことです。
―一切の人々はみな善い心を失い、ことごとく地獄・餓鬼・畜生・修羅の四悪道の心になってしまう。かくて人を監禁したり殺害したり瞋り争うことばかりで、あるいは互いに讒言したりへつらったりして、辜のない者まで辜に陥れるような世の中になる――と。
一国全体が日蓮大聖人の仏法に背くゆえに、諸天はこの国を捨て去る。このとき「一切の人衆皆善心無く…」の状況が日本に現出するのです。
どうです、今の日本は、すでにこの「一切の人衆皆善心無く」そのままでしょう。
だから過去に例のない残忍・非道な犯罪が、いたる所で発生するのです。
その一・二を挙げれば――
「ルフィ」などと名乗る男がフィリピンから指示を出し、闇サイトで募集したメンバーに連続強盗をやらせている。その被害は実に14都府県にわたり、50件にも上っている。その中、今年1月には東京狛江市の住宅で、90歳の女性が強盗されたうえ殺害されている。このような広域にわたる犯罪組織は曽てない。
また今月2日には札幌のホテルで、男性の首なし遺体が発見された。浴室で殺害され、その後、首を切断されたことが判明した。
犯人は同行した女性と見られている。入室してからわずか3時間のあいだに、1人で男性を殺害して首を切り落とし、生首をリュックに入れて持ち運んだとされている。さらに昨日までにわかったことですが、父親の精神科医が、娘を車で迎えに行ったことが明らかになった。これから先どういう展開になるのか。いずれにしても未だ曽てない事件であります。
さらに神戸市では本年6月、6歳の男子児童が母親らに虐待・殺害されたうえ、スーツケースに入れられ、自宅から800メートルほど離れた草むらに遺棄されていた。この家庭は、母親ら弟妹4人と子と祖母の6人暮らし。母親と叔父らが祖母を監禁したうえ、6歳の男子児童を虐待・殺害し、その遺体を草むらに遺棄したという。
これらを見るに、まさに人間の心を失った地獄界の生きざまを眼前にする思いであります。
「一切の人衆皆善心無く」の世の中になれば、このような三悪道・四悪道の姿が、日本のいたる所に現われてくるのであります。
いや、これが庶民レベルだけの堕落ならば、まだ影響は少ない。だが、一国の舵取りをする政治家が「一切の人衆皆善心無く」に陥ったら、国が保たなくなる。
今の政治を見てごらんなさい。国を真に憂える政治家はいない。彼らが求めるものは、己れの名誉と利権だけではないか。
だから平然と公私混同をするのです。いま政治家の世襲が問題視されているが、これは政治を家業と勘違いしているから起こるのです。
最近の総理大臣みてごらんなさい。
菅義偉前総理は、社会人の経験が全くなく無職のバンドマンであった25歳の長男を、いきなり大臣秘書官に抜擢して、要人の接待役などをやらせていた。
また岸田現総理も、長男・翔太郎を首相政務秘書官に任命した。
この翔太郎は問題ばかり起こしていたでしょ。内閣の機密情報を自分の親しい女性記者に洩らしたり、首相の外遊に同行したときは、公用車を利用して土産物を購入したり観光したりで、公私の別なきその脇の甘さがしきりに新聞に報道されていた。
そのうえ昨年12月30日には、首相公邸に大勢の親族を集めて盛大な忘年会を開き、ハシャイでいた。その折、赤絨毯が敷かれた階段に一同が並び、組閣時の新閣僚の記念撮影のマネなどをして、首相の立ち位置に笑みを浮かべていたのは、秘書官・翔太郎であった。
「子を見ること親に如かず」という。このようなバカ息子を首相政務秘書官に任命したこと自体、まさに無責任の極みです。岸田総理には、国を憂える心も、人を見る目もないこと、これでわかるというものです。
その岸田総理は、さらに国家を危うくする重大な人事ミスを犯している――。
それは2年前の2021年10月、木原誠二・衆議院議員を岸田内閣の要として官房副長官に任命したことです。
この木原問題については、週刊文春が6回にわたって大きく報道しているが、これに反発して木原側は「刑事告訴する」などと言って脅している。いま両者は全面対決の様相になっている。文春は社運を賭しているようにも見える。
このこと、世俗の低レベルの問題ではあるが、日本の政治に与える影響の大なるに鑑み簡略に説明しておきます。
木原は東大法学部出身で財務官僚をめざしたが、その後 政治に進出して、2005年の衆院選で初当選した。以後、政権中枢への階段を順調に上り、外務副大臣や政調副会長兼事務局長などを歴任し、所属する派閥・領袖の岸田氏が政権を掌握する際には、その右腕となって力を尽くした。
以来、岸田内閣においては、総理の最側近として日本の政策決定を担い「影の総理大臣」ともいわれている。
ところがこの木原官房副長官は、生活においては不倫の極みであった。二つの家庭を持っているのです。
一つは現在の妻との家庭。しかし妻はそれ以前に、安田種雄という人物と結婚して2人の子を儲けており、さらに木原との間にも2子があり、6人家族でいま暮らしている。
もう一つの家庭は愛人とのあいだに作られた家庭で、こちらにも木原は1人の子を儲けているという。
木原が妻および愛人と知り合ったのは、共に銀座の高級クラブであったという。相当な遊び人だったと見える。
さて、木原の妻は、木原と結婚する前には安田種雄という人物と結婚していたが、同時進行で10歳ほど年上の「Y」という男とも親密な関係があり、やがて2人の子を連れて安田さんのもとを飛び出している。
この不倫を知った夫は「子供を連れ戻したい」の一心で彼女を必死に捜し回わり、ようやく捜し当て、離婚を承諾したうえで家に連れ戻した。
だが、その翌日、恐ろしいことが起きた。
2006年、夫の安田種雄さんが、何者かによって惨殺されたのです。ナイフでノドを刺され、鮮血は天井にまで飛び散っていたという。
警察の取り調べに対して妻は「私は隣の部屋で子供と寝ていたので何も知らない」と供述している。
だが不倫相手の「Y」によると、妻は本件当日に不倫相手の「Y」に電話を入れ、こう伝えていたという。
「夫婦喧嘩になって、夫が刃物を持ち出してきて、殺せるなら殺してみろと言われ、刃物を握らされたので、切ってしまった」と。
その後「Y」は覚醒剤で捕まって拘置されてしまった。そのYに対して、女性刑事らが面会を重ね、粘り強く聞き取りを行い、木原の妻が語ったことを聞き出したわけです。
2018年、警察は、殺人容疑で妻に任意同行を求めたが拒否された。彼女の夫は「影の総理」とまでいわれる実力者である。よって捜査はここで頓挫してしまった。
木原は愛人に「俺がいないと、妻がすぐに連行される」と語っていた。このことは愛人の証言で明らかになった。
そして本年7月5日、木原の代理人弁護士から、司法クラブに所属する新聞・テレビ各社に宛て、「週刊文春」の記事についての「御通知」と題する文書が送付されてきた。その趣旨は
「文春の記事は事実無根であり、マスコミ史上稀に見る深刻な人権侵害に当る。よって刑事告訴を行う」というものであった。
いいですか。この問題の本質はどこにあるのかと言えば、もし一般人であったら、連行・逮捕されて当然なのに、権力者の妻なるがゆえにこれを免れているという「法の下の不平等」こそが問題なのです。
このような不条理がまかり通ったら国の秩序が崩壊する。木原官房副長官のこの傲岸不遜は断じて許されるものではない。
ここで倩思うことは――
今の日本は拠り所を失っている、中心がないのです。そのさまは羅針盤もなく漂流する船のごとくであります。
だから岸田政権はアメリカのバイデン大統領に指示されるままに動いている。
たとえば昨年12月に閣議決定された「戦後初めて」といわれる日本の「防衛力増強計画」も、バイデンの指示であった。
またG7の広島サミットにウクライナの大統領・ゼレンスキーを招いたのも、米国の指示であった。これらはバイデンが自慢げに洩らしたので世界中に知れわたった。
これを見ても、アメリカと日本は「宗主国」と「属国」のような関係になっているのです。
どうしてこのような関係になったのかといえば
昭和20年に敗戦した日本は、米国の占領下において、米国が作った憲法を与えられた。
この憲法制定の目的は、日本が再びアメリカを脅かす国にならぬようにすること。もっと端的に言えば、アメリカに依存しなければ生存し得ない国にするところにあった。そのことは憲法の「前文」と「第九条」を見れば歴然です。
この自立不能の日本の安全を補完するために、アメリカは「日米安保条約」を締結した。
だが日本を守るために、アメリカが自らの国運を賭するようなことは絶対にあり得ない。かえって米中対決が起きたときには、日本の自衛隊はその尖兵の役割を担わされ、血祭りに上げられる運命にある。
所詮、今の日本は自ら国を守る力もない、また守ってくれる国もないのです。これを寿量品には「自惟孤露・無復恃怙」(自ら惟るに孤露にして復恃怙無し)と説かれている。頼りとするものが何もないということです。
いいですか。
今の日本の人々は、この国に久遠元初の自受用身・末法下種の御本仏たる日蓮大聖人が御出現あそばされたことを知らない。これこそ日本および日本の人々にとって、最も重大なことなのです。
この大宇宙には、釈迦仏のごとき熟脱の仏は星の数ほど出現しているが、久遠元初の自受用身は、実にこれら三世十方の諸仏の本地・根源の仏様であり、「前代未聞の大闘諍」起こる末法に御出現になり、日本および全世界をお救い下さる大慈大悲の御本仏であられる。
この御本仏は流罪の地・極寒の佐渡において、次のごとく仰せ出されている。
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし。譬へば宅に柱なければたもたず、人に魂なければ死人なり。日蓮は日本の人の魂なり。
平左衛門既に日本の柱を倒しぬ。只今、世乱れてそれともなく夢のごとくに妄語出来して此の御一門同士討ちして、後には他国より責めらるべし」と。
なんと重大なる仰せ出しか。
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」とは
日蓮大聖人を信じ奉るか、背くかによって、日本国の有無も、人類の存亡も決する――ということです。
これほど重かつ大なる御存在はこの世にない。
これ、日蓮大聖人には、諸天に申し付ける絶大威力と、流罪・死罪をも耐え忍ばれた昿大なる大慈大悲ましますゆえであります。
そして大聖人様は文底深秘の三大秘法を以て、全人類を仏に成さしめて下さる。
ゆえに教行証御書には
「前代未聞の大法此の国に流布して、月氏・漢土・一閻浮提の内の一切衆生 仏に成るべき事こそ、有難けれ有難けれ」
と仰せ下されている。
この御本仏が、一閻浮提の中にはこの日本を選んで御出現下されたのです。日本の人々こそ、早く目を開けてこの御本仏を見つめ、頭を垂れ手を合わせなければいけない。
しかるに御在世の日本は、念仏・真言等の邪法の悪僧らの讒言に誑かされ、大慈大悲の日蓮大聖人の御頸を刎ね奉るという大逆罪を犯した。
ゆえに諸天の誡めにより大蒙古の大侵略を受け、国まさに亡びんとした。
だが、大聖人様の絶大威徳により、御頸は刎ねて刎ねられず、ゆえに日本国も亡んで亡びなかった。
そしてこのとき、日本の人々は逆縁の中に、未来に仏に成るべき種を心中に植えて頂いた。これが大聖人御在世の逆縁広宣流布の重大御化導であられたのであります。
そしていま、大聖人御入滅よりすでに七百有余年――。
だが、日本の人々は、未だに大慈大悲の御本仏を信ぜず、背き続けている。
就中、大聖人様の御遺命のままに広宣流布・国立戒壇建立に身を捨てて御奉公すべき正系門家が、御遺命に背いてしまった。これはいったいどうしたことか。
見てごらんなさい。宗門は二度にわたって「責任役員会」を開催して御遺命を破壊したのです。
すなわち昭和45年4月27日と同47年4月27日の二度にわたる責任役員会において、「国立戒壇の否定」と「正本堂を御遺命の戒壇とする」旨を公式決定してしまった。
これほど重大な御遺命違背はなく、師敵対はない。しかもこの公式決定は、池田大作が政治野心から国立戒壇を否定したことに同調して、宗門がへつらってなしたものです。
そのうえ池田大作は平成26年11月7日、学会会長の原田稔に「弘安2年の御本尊は受持の対象にはしない」と公表させ、あろうことか、大聖人出世の御本懐であられる「本門戒壇の大御本尊」を六百万学会員に捨てさせ奉った。これこそ「極限の大謗法」である。
「仏法は体のごとし、世間はかげのごとし、体曲れば影ななめなり」(富木殿御返事)と。
正系門家がこのような御遺命違背と極限の大謗法を犯して、日本が保つわけがない。
すでに日本はいつのまにか、強力なる核兵器を持つ独裁国家の中国・ロシア・北朝鮮に包囲されてしまったではないか。
これら三国は、アメリカと対決姿勢を強めている。ことに中国はアメリカ中心の現在の世界秩序を覆して「世界制覇」を目論んでいる。ここに世界は二大陣営に分裂し、ついには核を用いての世界破滅の戦争に至るのです。
新尼抄を拝すれば、広布前夜の世界の様相について、大聖人様は次のごとく仰せ下されている。
「諸天怒りをなし、彗星は一天にわたらせ、大地は大波のごとくをどらむ。大旱魃・大火・大水・大風・大疫病・大飢饉・大兵乱等の無量の大災難並び起こり、一閻浮提の人々各々甲冑をきて弓杖を手ににぎらむ時、乃至、諸人皆死して無間地獄に堕つること雨のごとくしげからん時、此の五字の大曼荼羅を身に帯し心に存せば、諸王は国を扶け、万民は難をのがれん」と。
この仰せの中の
「一閻浮提の人々各々甲冑をきて弓杖を手ににぎらむ時」とは、まさしく全世界を巻き込んだ大戦争が起こる時ということ。そして
「諸人皆死して無間地獄に堕つること雨のごとくしげからん時」とは、いまウクライナ戦争ではついにクラスター爆弾が使用されるに至った。これはアメリカが開発した爆弾であるが、残忍なので今まであまり使用されてこなかった。やがては核ミサイルが飛び交うようになる。さらに今や人工知能(AI)の急速な発達で「人類絶滅」すら危惧されるようになってきた。まさしく
「諸人皆死して無間地獄に堕つること雨のごとくしげからん時」が、事実にならんとしている。
だがそのとき、「此の五字の大曼荼羅」すなわち「本門戒壇の大御本尊」を、命かけて信じまいらせるならば、国主は国を扶け、万民は難をのがれることができる――と仰せ下されている。
なんと有難い大慈大悲の仰せか。
まさに大聖人様は、この「一閻浮提の大闘諍」「他国来難」という大罰を用いて広宣流布をあそばす。それが順縁広布の重大御化導なのであります。
このとき御奉公を申し上げるのは、顕正会以外にはない。
学会は前述のごとく「極限の大謗法」のゆえにすでに崩壊しつつある。また無道心の宗門はすでに餓鬼道に堕している。
顕正会は御遺命を守り奉ったゆえに解散処分を受けた。その処分理由は「国立戒壇に固執し、正本堂を『御遺命の戒壇』と認めないゆえ」(取意)というものであった。まさに解散処分こそ「忠誠の証」であった。
顕正会はいま遥拝勤行で、しんしんと広宣流布を進めている。
信心に距離は全く関係ない。日本列島のどこから富士大石寺にまします戒壇の大御本尊を拝み奉るとも、切なる恋慕渇仰の信心さえあるならば、直ちに日蓮大聖人の御当体たる戒壇の大御本尊に通じて、現世には生活が守られ、臨終には成仏の相を現じ、後生には大安楽を得ることができる。
まさに信心に距離は全く関係ない。大事なことは、恋慕渇仰の信心があるかないか、なのです。
ゆえに大聖人様は佐渡に住む千日尼御前に対し
「御面を見てはなにかせん、心こそ大切に候へ」
とお示し下されている。
恋慕渇仰して南無妙法蓮華経と唱え奉れば、凡夫の濁った心に仏様が宿って下さる、大聖人様が宿って下さる。そうなれば、三毒で濁っていた心が自然と清らかになる。
四信五品抄には
「濁水心無けれども、月を得て自ら清めり」と。
濁った水に心はないが、月が映れば自然と清んでくるのです。
また諸法実相抄には
「日蓮と同意ならば地涌の菩薩たらんか。乃至、日蓮一人はじめは南無妙法蓮華経と唱へしが、二人・三人・百人と次第に唱へ伝うるなり。未来も又しかるべし。是れあに地涌の義に非ずや。
剰え広宣流布の時は、日本一同に南無妙法蓮華経と唱へん事は、大地を的とするなるべし」と。
何と有難い仰せでありましょうか。
大聖人様に同心し奉り南無妙法蓮華経と唱え奉る者は、みな地涌の菩薩であると。そして広宣流布の時には、日本一同に南無妙法蓮華経と唱えることは「大地を的とするなるべし」と御断言下されている。
いいですか。
大聖人様の御心に適い奉る恋慕渇仰の遥拝勤行は、やがて必ず日本国に満ち満ちる。そのとき一国の総意のもと、国家意志の表明たる「勅宣並びに御教書」も申し下され、御遺命そのままの「本門戒壇」すなわち国立戒壇が富士山天生原に建立される。そしてその金剛宝座に、ついに「本門戒壇の大御本尊」が御出ましあそばす――。
すべては大聖人様の絶大威徳によって成るのであります。
顕正会員はこの荘厳なる光景を、必ずや熱涙の中に拝見させて頂ける。
広布最終段階に生まれ合わせ、この重大御化導に御奉公させて頂けるとは、顕正会はなんと有難い宿縁か。
さあ、三百万めざして、さらに勇み立ちたい。
絶対信で打ち固めた三百万の仏弟子の大集団が全日本人に対し
「日蓮によりて日本国の有無はあるべし」の梵音声と「日蓮は日本国の柱なり。日本の人の魂なり」との師子吼を、強く強く伝えるとき、日本は必ず動く。
いよいよ御遺命成就への大行進を速め、何としても大聖人様に応え奉ろうではありませんか。以上。
(大拍手)